2015年8月4日
9月1日追記

河内長野市教育委員会が「育鵬社(公民)」の教科書採択

戦争する国への教科書は撤回を!


日本共産党河内長野市会議員団


  7月27日、河内長野市教育委員会は、市立中学校でこの先4年間使用する公民の教科書に「育鵬社」を採択しました。育鵬社の教科書は侵略戦争を美化し「日本の戦争は正しかった」という主張が貫かれ、軍国主義回帰・国家権力の優位化を狙う異常な教科書です。
 日本共産党は、安倍政権が進める「戦争する国づくり」とともに、戦争へ向かう教科書採択をした市教育委員会に対し、断固抗議。撤回を求めるものです。
 
 育鵬社採択の根拠なし
 
  教科書の採択は図書館などで一般公開され、教科書選定委員会(河内長野市立中学校教科用図書選定委員会)からの答申を受けて、教育長を含む教育委員会で決定されます。
 今回、教科書展示における市民からの意見は、公民については8件ありました。そのすべてが、育鵬社の教科書は採択はしないでほしいとの要旨でした。教科書選定委員会からの答申は、特定の教科書を採択すべきというものではなく、それぞれの教科書の良いとこが表記され、項目ごとの評価が☆の数で示されます。今回の公民教科書での☆の数の合計は帝国書院が37個と最も多く、答申からも育鵬社を採択する根拠はありません。
 
 教科書選定委員会 答申 (PDFファイル 1,731KB)

教科書センター及び市立図書館での教科書展示における市民からのご意見 (PDFファイル 2,911KB)

 
 学びは戦争のためではない  育鵬社の教科書はここが問題
 
1、「基本的人権」

 憲法の役割は国家権力から基本的人権を守る立憲主義であるのに対し、育鵬社の教科書では「公共の福祉」が強調され、憲法が国民に義務を課すためにあるような印象を受けます。

2、「国民主権」

 育鵬社の教科書の国民主権の単元の記述の多くを天皇の役割に割っています(他の教科書の3倍)。「(国民主権の)国民とは一人ひとりの国民でなく、国民全体を指すものとされています」などと記載し、国民一人ひとりが主権者として政治参加することを否定するかの内容です。

3、「平和主義」

 平和主義は連合国から押しつけられたものとし、平和のためには軍事的な対応しかないかの記述となっています。また憲法9条は「各国では必要に応じてひんぱんに憲法改正をしています」などと憲法改正へと誘導する内容です。

4、他にも多数の問題が

 「大日本帝国憲法賛美」「偏狭な愛国心」「男女差別を助長」「えん罪にまったく触れない」など多くの問題点を含んでおり、公立高校の入試での重要事項の漏れも多く含んでいる教科書です。
 
 河内長野市教育委員会に抗議・撤回の声を上げましょう
 
河内長野市教育委員会に抗議し、採択のやり直しをもとめましょう。

E-mail:gakkoukyouiku@city.kawachinagano.lg.jp    市役所 広聴FAX:0721-56-1761
 
 
 
 育鵬社の教科書を採択した教育委員会の議事録を公開します <9月1日追記>

 
 
 情報公開で、7月27日に行われた教科書選定の教育委員会議事録を入手しましたので、全文を皆さんに公開します。

公民の教科書選定の部分は、88ページ〜99ページです。

 教育委員会 会議議事録 全文 (PDFファイル 42,403KB)

 教育委員会 会議議事録 公民の箇所のみ (PDFファイル 4,971KB)
 



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