2006年12月議会

 河内長野市12月市議会が12月4日から22日までの日程で開かれました。

日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

政府内閣府もビックリ!
 市条例で議場に国旗「日の丸」掲揚を義務化

 「先の大戦は侵略戦争ではない」自民党提案者が賛成討論
  公明党・リベラル(民主党)なども 提案に賛成

 初日の本会議では、先の9月議会で小中学校で「国旗掲揚」「国歌斉唱」を半ば強制せよと質問した自民党会派から、今度は市議会本会議場に国旗と市旗を掲揚せよと条例案が提出され、日本共産党6人だけが反対し可決しました。翌日には全国紙各紙が報道。「内閣府は『正確なデータはないが、議場での掲揚を義務づける条例は聞いたことがない』と話している」(サンケイ新聞)。
 この問題は議場内のことであり、これまでも会派代表幹事長会議で議論され、日本共産党とリベラルからの合意が得られず見送った案件です。それを法律にもないことを条例で持ち出し、数の力で押し通しました。
議案提案者は第2次世界大戦を
「大東亜共栄圏の中でアジア民族開放の為」と表現

 提案者自ら行った賛成討論では「先の大戦は侵略戦争ではない」と言いきり、国旗の議場掲揚も話し合いではつかないから条例提案したと本音。
 教育現場での強制、議会でのごり押し、これは憲法や教育基本法を改定したい勢力の本筋そのものです。私たちは教育への政治介入を許さず、民主主義を守る議会運営へとこれからも全力尽くします。

  「法律を超す」異例な「日の丸義務化条例」の特集記事はこちら

またも弱者いじめ ゆるせない
新たな負担生み出す「後期高齢者医療制度」

 医療改悪法 自民・公明が国会で強行可決

 2008年4月から、 75歳以上のすべての高齢者は、現在加入している国民健康保険や組合健保などを脱退させられ、独立した保険制度に一人一人が加入することになります。河内長野市で1万1500人を想定、保険料は全国平均推定月額6200円、原則、年金から天引きです。一部減額措置もありますが、滞納者には保険証の取り上げも。
 保険料徴収は市、運営は府内全部で「広域連合」がします。広域連合は、独自の議会を設けますが定数が20名と少なく、高齢者の意見が反映されるものではありません。

後期高齢者医療制度2年後実施
年金天引き 負担は家族にも
 ・・・ かどの雄一議員が質問

1、高い保険料設定などに市民の声をどう反映できるのか。
2、広域連合議会は住民の請願権や条例制定の直接請求権はあるのか。

<市の答弁>
 広域連合での内容は報告する。低所得者の保険料は法定減免される。広域連合でも地方自治体と同じように請願権と直接請求権がある。

「介護難民」を出さないための施策充実を ・・・ 南あきら議員が質問
   特養ホーム待機者196人も 介護予防プラン千人作成必要

<質問>
 介護保険制度が改悪され、ケアマネージャー1人当たり介護予防プラン作成8件の制限となる。要支援1と2のすべての方の介護予防プラン作成ができるのか。

<市の答弁>
 プランの作成は居宅介護支援事業所のケアマネージャーに480人分、残りの520人分は市の地域包括支援センターの体制を強化して対応する。

<質問>
 特別養護老人ホームの待機者は何人か。

<市の答弁>
待機者は、196人です。

<質問>
 市内に有料老人ホームが開設されたが、費用はいくらか。

<市の答弁>
 有料老人ホームの費用は、家賃・管理費・食費で月額14万円、光熱費・おむつ代は実費負担、そして介護保険サービスの1割負担が必要です。

散髪での介護タクシー利用も
 介護保険の対象と認める
 ・・・ かどの雄一議員が質問

 かどの議員は 月市議会で、散髪についても身体介護の「通院・外出介助」の利用目的として認めるよう訴えました。

<市の答弁>
 散髪についての外出援助(介護タクシーの利用など)の対象として差し支えないと考えている。

公園に健康遊具の設置を ・・・ かどの雄一議員が質問

 楽しみながら安全に健康づくりができる健康遊具(介護予防遊具)を公園に設置せよ。既に設置されている公園はどこか。

<市の答弁>
 現在、寺ヶ池公園の北東部に健康遊具を8基設置している。今後は危険遊具の撤去、更新などが一定終わったあとに検討したい。

寺ヶ池公園に設置されている健康遊具

根本が問われる障害者自立支援法
  応益負担の導入は生きる希望を失なわせるもの
 ・・・ 宮本さとし議員が質問

 「作業所で懸命に仕事をして最近ようやく6万円の工賃を得るようになったが、自立支援法が始まり施設の利用料、食費代・介護サービスの負担でなくなってしまった」「生きていくことすべてにお金をとる。それでいいのか。1万2万円の重さ。どれだけ生活を圧迫するか、わかってほしい。自立支援法の根本を問いたい」 

 NHKで報道された障害者の声です。宮本市議は障害者自立支援法が始まりこのような様々な問題が引き起こされている実態を紹介し、河内長野市は、障害者とその家族を応援する立場に立つのか、それとも国の制度の問題だとして市民に押しつける作業を続けるのか迫りました。

 市は、障害者の立場に立って対応するとはいうもののきびしい財政状況の中で出来ることは限られていると消極的な発言をくり返しました。

 社会的にもっとも弱い立場におかれた障害者の利用負担軽減の課題は、自治体財政がどのような状況であっても自治体の使命としてやらなければならない、自治体の魂が問われています。

 宮本市議は「生きる希望を失なわせるようなことがあっては絶対ならない」と市独自の減免政策など訴えました。

旧村・住宅団地を結ぶ
  ミニバスの早期運行を
 ・・・ 南あきら議員が質問

 旧村や住宅団地を結ぶミニバスの運行について、市と大学とが合同研究会を持って検討し、市民アンケートをとるとも言っているがいつ結論を出すのか。
 本市の人口減少に歯止めをかけるためにも、高齢者が住みやすい街にするためにも、ミニバスの早期運行を。

<市の答弁>
 大阪市立大学と研究会を持ち、市民も参加している。アンケートは5千人程度を予定している。実施は来年度以降で、狭い道路でも行けるミニバスを考えている。

学童保育の土曜日の開設を早急に ・・・ 吉田礼子議員が質問

 学童保育の土曜日の開設は、市民の切実な要求です。吉田礼子議員は12月議会で学童保育について再度取り上げました。
 市は6月議会に、開設のための審議会を開くと言ったが、いつ開くのか。土曜日の開設はいつからか。

 それに対し市教育委員会からは、学童保育の土曜日の開設の時期は明確にしませんでしたが、放課後児童会運営審議会は3月末までに開くことが確認できました。

 今後も一日も早く、学童保育の土曜日の開設ができるよう、保護者のみなさんとご一緒にがんばります。

初めての子育てでも
  安心して予防接種を
 ・・・ だばなか大介議員が質問
  子育て支援センターに相談窓口を 予防接種手帳・カレンダーの改善を約束

 予防接種は非常に複雑です。集団接種は月1・2回しかなく、子どもの体調や仕事の都合などで予定通りに進められません。
 新米パパ・ママでも不安にならないように。
 1、気軽に相談できる窓口を子育て支援センターなどに開設せよ。
 2、予防接種手帳やカレンダーを「迷ったらすぐ相談を」がメインにくるよう改善せよ。
  
 市は簡易な相談は子育て支援センターでもやっている。予防接種手帳・カレンダーは改善すると答えました。

三日市町駅周辺の安全対策を急げ

 フォレスト三日市の駐車場の安全対策を ・・・ 吉田礼子議員が質問

  駐車券発券機の改善を

 発券機は、事故があったり利用者から利用しにくいと苦情の声も聞いています。発券機の位置を使いやすいよう改善を。

<市の答弁>
 利用者の状況を見て対応する。

  駐車場内の歩行者の安全確保を

 フォレスト内には「乳幼児健診センター」があり、小さい子どもの健診が行われています。駐車場のエレベーターホール入り口付近が歩行者と車の動線が複雑に重なり、横断歩道を通行しても大変危険と健診に参加したお母さんから相談を受けました。
 入場ゲート付近に「乳幼児健診実施中」と掲示したり、危険な箇所に「歩行者横断あり注意」と標示するなどの安全対策を。

<市の答弁>
 現地を見て対応していきたいと答弁。

 その後、「エレベーターホール入り口付近の横断歩道を黄色にするなどの対応」と担当課より報告を受けました。

 危険な交差点の安全対策を ・・・ 宮本さとし議員が質問

  危険箇所にガードマンを

 三日市町駅南側(橋本より)の踏切が2月15日に閉鎖されます。同時に東ロータリーを利用する通勤者や通学者の方は現在工事中の三日市青葉台線を横断する必要があります。

 宮本市議は、信号機の設置を急ぐとともに、必ずガードマンを配置するよう求めました。

 それに対し市は、信号機設置は工事完成と同時にはならないが、早く設置されるよう府に強く求める。通勤通学時間帯はガードマンを設置すると回答がありました。

閉鎖間近の三日市町1号踏切

  駅前広場の完成で乗り入れバスが右折
   さらに危険!
   国道371号 現バスターミナル前 三日市町南交差点

 宮本市議は、駅前広場の完成で、通勤時間帯には一回の信号の中で、右折するバスがほぼ一台以上発生する状況を示し、右折信号の設置など同交差点の安全対策を見直すよう求めました。

9年に及ぶ住民運動みのり
 日野谷埋立 不許可決定
 ・・・ にわ実議員が質問

  にわ議員は、12月市議会個人質問で日野谷埋立申請は、申請に必要な書類が提出されない現在、早急に不許可にせよと質問しました。
 市は、「平成12年4月に提出された岡三興業からの申請は土砂埋立て規制条例の許可基準に適合していないことから、同事業者の破産管財人に 月 日までには不許可通知を出す」と答弁し、15日に不許可通知を出しました。

日野谷埋め立て問題とは

 日野谷埋立問題は、平成9年に12万市民の水道水源保護地域に150万立方mの建設残土で埋める計画が持ち上がり、法律による建設残土では、水道水源地として保全できないとして住民運動が起こったものです。6万筆、9万筆の2回の請願反対署名、同条例及び水道水源保護条例の制定、最高裁まで争う裁判を経て出されたものです。
 岡三興業は、2004年に倒産、元社長も詐欺罪で逮捕されており、もし、このような会社に許可を出していたら事業は途中で放り出されどうなっていたか判りません。

歴史的な快挙と評価

 日本共産党や地元運動団体は、歴史的な快挙と評価し、将来にわたり水道水源保護地域では建設残土であっても、また、どんな事業者であっても埋立出来ないようにと話しています。

下里町残土の山問題で18年間も封鎖
 2月に通学路再開!
 ・・・ だばなか大介議員が質問

 下里残土の山問題で18年間にわたり通学路が封鎖されていましたが、12月議会でだばなか議員の「一日も早く再開せよ」との質問に対し市は2月に再開すると答えました。

長年にわたる住民運動の成果

 2001年にサニータウン自治会から、2万筆を越える署名をそえて、日本共産党の6人と佐生議員が紹介議員となり請願が出され、可決されました。これを受け市は、これま続けてきた業者いいなり・なれあいの市政を正し、2002年2月に180度方針を変えました。
 通学路再開は、サニータウンから出された請願の中で、最後まで残されていた課題でした。住民運動が市政を動かしてきた大きな成果です。18年間遠回りの通学を余儀なくされてきた子どもたちにとっても、たいへん喜ばしいことです。
 日本共産党は今後も「住民が主人公」の立場でみなさんと力を合わせ全力でがんばります。

農業施策の充実を ・・・ 吉田礼子議員が質問

 イノシシ被害を無くすトタンの配布は適切にせよ。少ない配布体制で、それもなくなるのではと市民からの声があった。

<市の答弁>
 現在、一実行組合ごとに70枚の上限で配布している。今後も継続して配布する。

 今後も、こうした補助体制の拡充も含め農業施策充実に向けてがんばります。

テニスコートの改修を急げ ・・・ 宮本さとし議員が質問

 市営大師テニスコートの痛みが激しい。また荘園のコートにおいても水はけの溝が十分でなく雨が上がっても利用まで時間がかかる。
 テニスコートの計画的な増設と同時に、今の施設の改修を急ぐよう求めました。

小山田小学校付近に
子ども達が自由に
  遊べる土の広場を
 ・・・ だばなか大介議員が質問

 小山田小学校付近には子どもたちが自由に遊べる広場がありません。近くに寺ヶ池公園はありますが、全てブロック敷きで土の場所がありません。子どもたちは親に「友達とボールをけったりしたいから赤峰市民広場をお金を出して借りてくれ」と頼むそうです。「なぜ普段子どもが遊ぶのにお金がいるのか、おかしい」と思いながらも、家にこもってゲームをするよりはと、市民広場を借りています。子どもが友達同士で外で自由に遊ぶことは、遊びを通じて情操をやしない人格を形成する上でも大切なことです。

 だばなか議員は、市の事業として、赤峰広場を一部・平日の放課後、市が借りてはどうか、市民広場規則では教育委員会が認めれば全額減免となり、お金もかからない子育て支援事業になる。と提案しました。

 しかし教育委員会は「出来ない理由・やらない理由」に終始しました。

 だばなか議員は今後も子ども達のすこやかな成長を願い、自由に遊べる広場確保に向けがんばります。

荘園町西側の倉庫が違法作業所に
   ストップさせよ
 ・・・ だばなか大介議員が質問

 荘園町西側の市街化調整区域にある農業倉庫で梱包作業が行われ、1日10台ほどの4トントラックが、住宅横の狭い道を出入りし、周辺住民が困っている。
 だばなか議員は都市計画法43条に違反しているので早急に止めよと質問しました。

<市の答弁>
 市には権限がないが業者に要請するよう考える。すでに府に要請しており、府が指導をしている。府は今後「勧告・命令などの法的手続きに入る」と業者に伝えた。

(株)東洋のアスベスト公害は
 十分な情報公開を!
 ・・・ にわ実議員が質問

 栄町の(株)東洋は、大正時代から平成13年まで、製品を作る時に、吸い込むと中皮腫になり死亡するおそれのある石綿(アスベスト)を使っていました。クボタ、ニチアスなど大規模な公害と同じものです。
 市と府は、11月〜12月に3回の特別肺がん健診が実施し、77人が受診されました。
 今年中に検査結果を受診者に連絡、地元被害者家族の会の要望である情報公開についてなど積極的に前進するよう、にわ議員は、市に質問と要望をしました。

老朽化した旧西條橋の改修を ・・・ 南あきら議員が質問

 高野街道を通る旧西條橋は老朽化のため大型のゴミ収集車が通行できない。また最近は軽自動車の通行も増え危険である。耐震対策とあわせて改修せよ。

<市の答弁>
 昭和3年の建築で阪神大震災の後に耐震点検した。老朽化しているが、幅も狭く車も家も少なく、すぐに改修する考えはない。

みなさんとご一緒に要望実現

末広町急傾斜地危険地域
1月から防災工事(4期目)が始まる

 府富田林土木事務所と市が合同で末広町急傾斜地危険地域(4期目)防災工事の説明会が行われました。工期は平成19年1月〜5月までです。残区間(5期目以降)の完成まであと4〜5年かかるとの報告です。

 南あきら議員は、府に「市民の安全に直結する防災工事を早期終了できるよう予算を付けるように」強く要望しました。

里道仮補修が完了
 西之山〜千代田台間

 9月市議会報告でお知らせした里道が仮改修工事終わりました。今回はあくまで仮工事で北側の開発が完了後、本整備されます。

「スピード落とせ」の表示
 中高向バス停の手前

 にわ議員は、12月議会で「いつになったら中高向に信号機がつくのか」と質問しました。
 市は「府に伝えているがいつか判らない。必要性は認識してる今回路面に『スピード落とせ』表示をした」答弁。
 設置されるまで頑張ります。

市長に申し入れ
 ・来年度の予算編成の重点政策
 ・いじめ問題克服に向けて

 日本共産党河内長野市会議員団は、11月7日にいじめ問題、8日に予算編成重点政策を、市長・教育長に申し入れを行いました。
 いじめ問題については、教育現場に数値目標を押しつけない事や、対策を教員など現場だけが抱え込まないようにする事。
 予算編成重点政策では、「集中改革プラン」を見直し、さらなる市民負担をさせない。障害者自立支援法のもと利用者負担の軽減策を実施せよなど 項目を要望しました。

日本共産党 個人質問

かどの雄一議員

1、介護保険制度について
 (1)新予防給付の介護予防プランを作ってもらえない事態が起こるのではないか。
 (2)散髪についても身体介護の「通院・外出介助」の利用目的を認めよ。
 (3)市内の介護保険施設のベット数はそれぞれいくらか。待機者は現在何人か。
2、公園に健康遊具を設置せよ。

 南あきら議員

1、 歳以上の高齢者の医療制度改悪について。
2、旧村や住宅団地を結ぶミニバスなどの生活交通体系の早期実施を。
 (1)大学と合同研究会を持ち交通システムの研究をしているが、いつ結論を出すのか。
 (2)人口減少に歯止めをかけるためにも、早期にバス運行を。

 吉田礼子議員

1、子どものすこやかな成長の保障を
 (1)学童保育の土曜日の早期開設を。
 (2)その為にも、放課後児童会運営審議会を予定どおり開くようにせよ。
2、農業施策の充実を
 (1)イノシシ被害の防止の対策のトタン配布は適切に。
 (2)ほ場整備後の農作物作付け見通しは。
3、フォレスト三日市の駐車場の安全対策を。

 にわ実議員

1、日野谷埋立は直ちに不許可決定を。
2、和歌山談合事件に絡んで大和開発観光(株)元役員の逮捕、所得税法違反はどう処理するのか。
3、栄町(株)東洋のアスベスト公害について。3回の特別健康診断の経過と今後の対応は。

 宮本さとし議員

1、障害者自立支援法のもと、応益負担が障害者とその家族を苦しめている。市独自の負担軽減策を。
2、三日市町駅周辺の交通問題について
 (1)三日市町1号踏切(駅南側)閉鎖後の東側交差点の安全対策。
 (2)三日市南交差点の安全対策。
3、テニスコートの改修・増設は計画的に。

 だばなか大介議員

1、子ども達の健やかな成長を
 (1)小山田小学校付近に子ども達が自由に遊べる広場の確保を。
 (2)予防接種について子育て支援センター等で気軽に相談できるようにせよ。
2、荘園町西側の倉庫が目的外使用されている。市の取り組みを聞く。
3、下里町残土の山について
 (1)基本通学路の1日も早い再開を。
 (2)業者への停止命令・刑事告発を。





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