2023年12月議会報告

2023/12/28
 河内長野市12月市議会が12月1日から20日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

パー券・裏金政治を許さず 平和をつくる年に

 総選挙が予想される年が明けました。

 ウクライナ問題、イスラエルのガザ攻撃という深刻な国際情勢の中で、日本政府は、停戦を求める安保理決議に拒否権を発動したアメリカに、「国連憲章に基づく平和の国際秩序を」と迫ることができません。21世紀は力の強い国が世界を治めてきた時代から、全ての国が対等・平等に話し合い国際秩序を構築する時代に大きく舵を切り始めています。日本共産党は平和を願うすべての人と力を合わせます。

 また、岸田政権の支持率の低下の背景には、自民党政治の深刻な行き詰まりがあります。「しんぶん赤旗」がスクープしたパーティー券裏金問題で、政治家が懐を肥やしてきた自民党の姿が明らかになりました。
 一方国民の暮らしでは、物価高に苦しむ庶民の暮らしには無策の上 、30年間給料が上がらない国にしてきたことへの反省はありません。

 日本共産党は3つの角度から経済再生プランの提案を行っています。

 アメリカ言いなり、財界中心の政治の歪みを正す日本共産党の躍進がどうしても必要です。みなさんの大きなご支援をよろしくお願いします。


自民党の裏金をスクープ 

しんぶん赤旗日曜版 2022年11月6日号


またも指定管理で問題勃発

 現在、フォレスト三日市市民ホールの指定管理者が、利用者にホワイエの電灯を付けさせなかったり、コンセントにテープを貼り電源を使えなくしていること、市民ホールの運営に経費がかかることを訴える貼り紙がしてあるなど、正常な市民ホールの運営とは言えない状態を続けています。


繰り返す指定管理事件 根本問題にメスを


 これまで河内長野市では「民間の活力を導入する」として指定管理者制度で市の施設を民間事業者に管理させてきました。しかしその結果、くろまろの郷、フォレスト三日市ジムプール、あやたホールなどで様々な事件を繰り返されてきました。

 その都度、市は目の前の問題は解決してきましたが、なぜ指定管理で事件が繰り返されるのか、根本的な問題が総括・共有されてきていません。

 今回問題となっている指定管理者は、元健康支援センター等を賃貸で運営している事業者です。契約は、年間約504万円の指定管理料を市が指定管理者に支払い、光熱費は指定管理者が負担、ホールの利用料は市に入ることになっています。

 市民ホールは事業者の努力で利益が出せる施設ではないので、事業者は利益をだすために、利用者に電気を使わせないなど、市民サービスを削っています。

 日本共産党は、一日も早い市民ホールの正常化とともに、これまでの指定管理問題の根本を総括・共有するよう求めました。


寺ケ池公園で再発を繰り返してはならない


 これまでの指定管理の失敗に共通していることは「契約時から状況が変化し、経営不振になった場合を想定していない」「民間が利益を上げられるしくみがない」「利益を上げる施設や事業ではない」などで、市の認識や想定が甘かったことが原因です。

 12月議会では、寺ケ池公園を指定管理に出す議案が出されました。市は「民間活力で集客し賑わいを出す」と説明しましたが、質疑の中では「利益を出すには駐車場の台数が少ない」「想定されている民間の自主事業の利益が年間6万円しかない」「駐車場やイルミネーション事業などの有料化に道を開き、市民サービスの低下を招くおそれがある」など、これまでの失敗の反省が活かされていないことが明らかになりました。

 日本共産党は、そもそも公園の役割と民間が利益を上げる事は相容れないことも指摘し、寺ケ池公園の指定管理の議案に反対しました。
 


にわ実議員の個人質問より

大阪万博に市の税金を使うな

<質問>

 会場建設費だけでも1.9倍になり、国民・府民の負担が増えている。またパビリオン建設も遅れておりまともに開催できるかも懸念されている。世論調査では万博「不要」68%という声も。
 この様な万博に市税の投入は中止すべき。

<答弁>
 万博の取組みを通じ「つながり」が暮らしを豊かにし、事業者や団体の活動が増えるきっかにけする。
 市をブランドとして認知してもらうため、万博を通じて価値や魅力を発信、市民の誇りを醸成し新たな街づくりに生かしていく。


<質問>
 万博へ児童・生徒を見学させる計画は、学校の自主的な要望でない限り中止せよ。

<答弁>
 良い機会なので行くよう検討したい。

にわ議員の主張 本来学校の校外学習や修学旅行の行き先は、学校側から上がってくるものであり、府教育委員会からの押しつけは受けるべきではない。
 

再生可能エネルギー導入補助金の申請促進を

<質問>
 再エネ推進交付金(6年間で3.6億円)の10月からの受付状況は。

<答弁>
 12月締切で予算3600万円に対し、23件1086万円の応募、消化率は約30%。
 全て個人向けで太陽光発電設備1件、高効率給湯器1件、コージェネレーションが22件。

にわ議員の主張  来年度の補助制度に繋がるよう宣伝チラシの作成など利用促進を。


<質問>
  2025年に環境基本計画が改定される。50年までにCO2排出ゼロには更に踏み込んだ施策が必要。

<答弁>
 50年にゼロはかなり難しいが長期間の努力が必要。クールチョイス・一般家屋の断熱化、ゴミの分別なども重要。
 
  

投票率向上に繋がる施策の充実を

<質問>
 投票所が遠いなどの改善を。

<答弁>
 自宅から投票所まで2㎞以上4投票所、1㎞以上が18投票所ある。
 増設は困難。
 期日前投票などで介護タクシーを使って投票に行く事等を周知させて投票率向上に努める。
 
 

宮本さとし議員の個人質問より

指定管理者制度のあり方を見なおせ

<質問>
 三日市市民ホールの正常化に向けて、直営を検討せよ。

<答弁>
 不適切な管理で市民に迷惑をかけている。改善に向け早急な対応を求めている。
 

<質問>
 指定管理を受けている施設には民間の理念と相入れない事業がある。利益の向上の余地のない事業へ指定管理制度を適用することは問題。

<答弁>
 見直すべき事由が生じたときには市直営も含め検証する。
 

<質問>
 寺ケ池公園の指定管理には同様の課題がある。自主事業での売上げの見込みは。

<答弁>
 100万円程度の売り上げ、利益ベースで数万円。
 

<質問>
 市民ホールの問題が幹部の中で共有されないまま新たな契約を結ぼうとしているのは問題。

<答弁>
 今後は広く共有を図っていきたい。
 

南花台サッカースタジアム建設

<質問>
 スタジアム建設のための企業版ふるさと納税の見通しや、環境の変化によるリスク回避の課題は。

<答弁>
 約5億円の寄付があった。国費などを除けばあと5億2千万円が必要だが、集めるメドはついた。
 建設費の高騰だけでなく設計内容の見直しも含め工事費の上昇は抑える。


<質問>
 ハードソフト両面で女子サッカーチームにふさわしい街づくりを。

<答弁>
 市の新たな魅力につながるようハード・ソフト両面から整備する。

宮本議員の主張 この間の取り組みを見てもその視点が弱い。なぜ女子チームなのか、女子チームだからこそできることが何か、目指すものは何なのかを探求してほしい。

空き家対策を

<質問>
 「特定空き家」に指定されずとも近隣に迷惑をかけている空地空き家の対応は。

<答弁>
 特別措置法の改正で新たに「管理不全空き家」の指定が可能になり、一歩前進。近隣者への迷惑解消には所有者への手紙送付にとどまらず直接面談にも取り組む。
 
宮本議員の主張 草木の放置などへの対応は不十分。直接面談も取り組んでいるとは言うものの一部にとどまっている。さらに踏み込んだ対応を。
 

だばなか大介議員の個人質問より

自治会の担い手不足問題の解決を

<質問>
 この20年間、退職された団塊の世代のお力で住民自治活動は大きく発展してきた。コロナ禍を経て2025年問題を前にあり方が問われている。現状をどう考えているか。

<答弁>
 役員の高齢化や担い手不足など深刻な課題が生じている。


<質問>
 時間がかかっても、課題解決に向け一軒一軒自治会を訪問し、悩みの聞き取りを。

<答弁>
 職員の数に限りがある。まずは交流会の中で、声を聞く機会を増やしたい。


<質問>
 アンケートを活用し、市内自治会の実態や取り組みの状況、回覧・デジタル化・ニュース・公園の草刈り・訃報など情報共有をさらに行い、自治会運営の参考にできるように。

<答弁>
 アンケート結果をできるだけフィードバックしたい。


<質問>
 公園の草刈りが負担になっている自治会があり、お金を出し外注している自治会もある。一方で草刈りをしていない自治会や、利用が多く草刈りを必要としない公園もある。
 公園の草刈りの実態をつかんでいるか。

<答弁>
 実態はつかんでいない。回数を増やす所・減らす所、メリハリをつけるよう指定管理者にお願いする。


<質問>
 公園機能の維持は市の仕事。全ての公園の実態をつかむべき。

<答弁>
 出来るだけ把握するよう指定管理者と話をする。
 

補聴器購入補助の実施を

<質問>
 6月議会で補聴器購入補助の請願が可決された。新年度予算での実施見通しは。

<答弁>
 来年度実施に向けて検討中。制度設計は、請願団体と協議し、利用者視点に立ったものにしたい。
  

赤峰バス停付近に ベンチの設置を

<質問>
 ホッとベンチ事業の取り組みで寄付を募り、赤峰バス停(北東側)にベンチを。

<答弁>
 ベンチ設置には歩道幅が3m以上必要だが幅が足りない。


<質問>
 バス停の切り欠きで幅が狭くなっているので少し南側にずらせば可能ではないか。

<答弁>
 現地を確認する。
 



赤峰バス停 (北東側)



日本共産党 個人質問

だばなか 大介 議員  12月12日(火) 13時半頃~

件名1、高齢者に優しいまちに。
 
要旨1、キックスやラブリーホールの和室に、長寿ふれあい基金を活用して錦渓苑同様に高座椅子の補充・整備を。

要旨2、 6月議会で補聴器購入補助の請願が可決された。新年度予算での実施見通しを聞く。

要旨3、「ホッとベンチ事業」の取り組みで、赤峰バス停付近にベンチの設置を。
 

件名2、 この20年間、退職された団塊の世代のお力を軸に、住民自治活動は大きく前進し、組織の新設をはじめ豊かなものに発展してきました。
  しかし現在、コロナ禍を経て進む高齢化と生活環境の変化で、自治会は新たな困難に直面しています。
  自治会等の活動と協働事業のあり方について、2025問題を前に抜本的に枠組みの転換を。

要旨1 現在の自治会等の状況について、どう考えているか。

要旨2 まずは現状把握を。アンケートではなく、訪問して聞き取りを。

要旨3 各自治会の取り組みについて、共有できる仕組みを。

要旨4 協働の事業、民生委員児童委員・自主防災組織・地区福祉委員会・まちづくり協議会などの組織のあり方について、抜本的転換を。


 にわ 実 議員  12月13日(水) 10時~

件名1、市内の投票所について。
要旨1、広い地域に対して少ない投票所や高齢化に伴い投票所に行きにくくなっている。どう対応していくのか。また期日前投票の改善策は。

要旨2、移動投票所(車)などを考えるべきでないか。

要旨3、投票所整備の今後は、すべての投票所を靴のまま投票できる投票所にすべきではないか。

要旨4、18歳選挙権は予想どおり投票率向上につながったのか。

件名2、今年度後半から始まった当市の再生可能エネルギー導入促進補助金制度について。
要旨1、申し込み状況は。個人・民間事業者向けともに項目ごとの予算に対する消化率は。
 
要旨2、政府は、今回2013年度比マイナス46%、CO₂排出削減をする目標を新たに決め、当市環境審議会でもそれに見合った新たな削減目標をパブリックコメントも実施し、決めようとしています。
  その新目標値を達成するために具体的にどの分野をどのように強化していくのか。

件名3、2025年4月開催予定の「大阪・関西万博」について。
要旨1、何らかの形で、市税を投入するメリットはあるのか。
 
要旨2、公教育関係者にも児童・生徒の入場見学、そして交通費を自治体費用で考える動きを一部で聞きますが、そのような府教委からの指示があるのか。当市はどう考えているのか。
 
 

 宮本 さとし 議員  12月13日(水) 11時頃~

件名1、指定管理者制度のあり方を見直すべき。
要旨1、三日市市民ホールの正常化に向けて。

 (1)同ホールにおける指定管理者制度の根本的な問題は。

要旨2、現在、指定管理を受けている施設には民間の理念と相入れない事業があるのではないか。

要旨3、公園維持管理の指定管理には同様の課題があるのではないか。

要旨4、要旨1の問題が幹部の中で共有されていなかったのはなぜか。

要旨5、指定管理者に関わっての事件が繰り返されてきた。指定管理者制度の問題点を洗い直し、二度と繰り返すことのないようにすべき。

件名2、南花台サッカースタジアム建設に関わって。
要旨1企業版ふるさと納税での寄附金の見通しについて。

  (1) 今年3月の時点からの推移は。また、建設までの見通しはついたのか。

  (2) 環境の変化の中で設計変更も含め、リスクを最小限に抑える方法は考えているのか。

  (3) 目標額を超えた場合、基金の使い道はどうなるのか。また、その決定権は。

要旨2、建設費の高騰などで見積もりに変化はないのか。

要旨3、ハード・ソフト両面で女子サッカーチームの誘致にふさわしいまちづくりが考えられていますか。
 
件名3、特定空家に指定されずとも近隣に迷惑をかけている空き地空き家の対応について。
要旨1、「空家等対策の推進に関する特別措置法」の改正による条例改正で、市民にとって住居環境の改善は進むのか。

要旨2、近隣の住居環境保全のため、「樹木の伐採や草刈りを促す手紙を送付する」からもう一歩踏み込んだ対応を積極的に進めよ。
 
 



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