河内長野市3月市議会が3月1日から27日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。
南花台小中一体校 住民説明開始から3ヶ月
民意不在のまま審議・採決 10億円
これまで市は、南花台小中一体校計画は既存の中学校の空き教室を利用して小学校を移転するとしてきましたが、 昨年11月20日の住民説明会で南花台第10公園を廃止して、第2運動場にし、学童保育の教室も新設するとの方針転換が、市から初めて発表されました。
第2運動場・学童教室 建設費は不明
次の住民説明会は3月25日でしたが、3月15日の市議会で、小学校を中学校の土地に移転する条例が提案・審議されました。また3月23日の市議会では国が 35人学級を導入することにより教室が不足するため新たに3教室の増築や、バリアフリー法に基づくエレベーター建設など、当初の説明から大幅な増額となった約10億円の予算が提案・審議されました。
日本共産党が第2運動場・学童新設の予算について質問すると「いくらかかるかわからない」との答弁でした。住民説明が終わっておらず、予算もわからない状況で議会で議決を迫るのは、民意不在と言わざるを得ません。
議決は時期尚早 少人数学級・教員の加配こそ
小中一体校の説明では、教科担任制の中学校での生徒減少により、全教科の先生を揃える事が困難であり、小学校の先生を柔軟に活用することで補いたいとしています。しかし、教員不足の問題は、施設建設で解消するのではなく、教員の加配で解決をするべきです。
住民説明からわずか3ヵ月、第2グランド・学童教室建設が未定のまま議決を迫る理由について、市教委は「1日も早く子どもの環境を整えたい」と答えましたが、子どもの環境に必要なのは少人数学級であり、教員の加配です。大幅な計画変更で10億円を大きく超える事業を急ぐのではなく、住民の声をしっかり聞いて進めるべきではないでしょうか。
南花台中学校
市庁舎ライトアップ(1200万円)
中止の修正案が可決 … 新年度予算
市長提案の新年度予算では、18才までの医療費助成の準備金や妊産婦タクシーの本格実施など、日本共産党の提案が実現したものもありましたが、
日本共産党は
①南花台小中一体校の建設費用はせめて6月議会まで伸ばして住民合意や第2運動場・学童建設の費用を明らかにすること。
②市庁舎カラーライトアップ事業1200万円(財源はふるさと納税・市長にお任せ分)は、お金がないと市民に我慢を強いている中で不必要、
との修正案を提案しましたが否決されました。
その後、自市無会派より、市庁舎カラーライトアップだけを中止する修正案が出されたので、日本共産党は賛成、この修正案は可決されました。
河内長野市で市長提案の新年度予算が修正可決したのは、2回目です。
1月12日、試験的に実施された市庁舎ライトアップ
コロナで焼け太り? 増える市の貯金
市の貯金が増えています。今年度最後の補正予算では、市税の補正が+2.6億円、交付金の追加交付が+9.6億円あり、約11億円を貯金しました。
昨年度も市税が+6.5億円、交付金の追加が+9.6億円あり約16億円を貯金しました。
コロナ過を挟んで市の一般会計の貯金の総額は、5年前に約77億円であったものが、約129億円まで膨れ上がっています。
一般会計の貯金の総額
ゼロカーボン交付金
大阪府で初めて、脱炭素再エネ交付金が採択され、6年間で3.6億円の国補助金を受けられることになりました。
R5年度の個人向けの補助金制度の概要は下の通りです。
早くて夏ごろからの実施になりますが、詳細な条件については現在検討中です。
この補助金は、2020年3月議会で日本共産党の提案により「気候非常事態宣言を求める決議」が採択されたことから具体化したものです。
宮本さとし議員の代表質問より
南花台の街づくりは丁寧な説明を
南花台の公園は住民の声を聞いて
<質問>
市の公園面積は他市に比較してどうか、また満足度は。
<答弁>
府内全体の一人あたりの面積で比較すると4倍近い水準。しかし市政アンケートでは公園や緑地の環境についての満足度では30%を下回り低い。
<質問>
その中で利用度の高い第10公園の廃止や小中一体校への移行説明は不十分。
<市長答弁>
地区住民説明会は昨年11月から始め、3月末にも実施する予定。いただいた意見を踏まえ、できる限り今まで通り利用できるよう工夫したい。
一体校へは異学年の交流がより活発にできるほか、各教員の専門性を活かして授業を補い合える柔軟な組織体制が構築しやすくなる。
宮本議員の主張 日程先にありきで進められている。説明内容も一貫性がない。時間をかけて丁寧な説明をすべき。
UR空き住戸への誘致
<質問>
現在URの空き家は何戸か。DIY方式を活用し、市も入居誘致に共同を。
<答弁>
空き家は現時点で180戸程度と推測。DIYのモデルルームも制作して増やしていく予定。市としても可能なところで協力していきたい。
サッカー場建設は寄付金でまかなえるのか
<質問>
サッカースタジアムの建設は、寄付金でまかなうとしてきたが、資金がいつまでにいくら必要か。財源の見通しがないまま見切り発車はするな。
この事業を機に女性が働きやすい、市民が子育てしやすい街へ具体的な動きを。
<答弁>
企業版ふるさと納税は現時点で2.8億円集まり土地取得のめどはついた。スタジアム建設には概算16億円必要だが国費で半分出る。ふるさと納税であと7億5千万円ほどがR7年度までに必要だが、今年12月までにその見通しを立てたい。
集まらない場合は建設時期を見なおす。
また女性が活躍できる社会へめざし取り組む。
ポイント還元に頼る事業は見直せ
<質問>
スマホ利用を前提としたポイント還元事業は不公平さが残る。見直すべき。
<答弁>
高齢者を中心としたスマホが利用できない方への対応など課題は認識している。モックルコイン事業においても過去の効果を検証しつつ今後のあり方を検討していきたい。
※ スマホでモックルコインを利用した人は全市民の24%でした。
フォレスト三日市元健康支援センター
<質問>
プロポーザルで公募したフォレスト三日市元健康支援センターの事業に市民から厳しい声があるが、その内容に市は責任を持つべき。
<答弁>
業者の募集要件の範囲内で運営がおこなわれている限り指示できない。健康増進機能の維持と適切な施設管理を行ってもらうために、必要に応じて要請や確認はおこなっていく。
中学校全員給食はより良いものに
<質問>
中学校全員給食にむけて、新給食センター建設は当初の計画通りか。給食の充実に向けた手順は。給食費は段階的に無償化へ。
<答弁>
当初の予定通り進めている。環境負荷軽減対策やアレルギー対応など「学校給食基本計画策定委員会」の中で検討している。給食費の無償化は継続的な国庫負担が見込めない中では困難。
特別支援学級の充実を
<質問>
昨年通知された「特別支援学級及び通級による指導の適切な 運用」について、具体的な見直しは。教育条件の整備こそ急げ。
<答弁>
通級指導教室は増設する方向で進めている。
宮本議員は、 「多様で柔軟な仕組みを整備すること・・・」とうたわれてるが条件整備はなにも示されず 効率化と限定化を狙ったもの、といわざるを得ない。是非一人ひとりの障がいや発達の状態 教育的ニーズに応えられることが可能な条件整備へと努めてほしいと訴えました。
にわ実議員の個人質問より
脱炭素移行再エネ交付金の有効活用を
<質問>
高向・上原、赤峰で計画中の産業用地に省エネ型事業所やCO2削減設備設置工事を、市内事業者に発注する仕組みを創設してはどうか。
<答弁>
市の方針に合致するので、再エネ活用や環境配慮など条件を考慮する。市内業者発注の仕組みも研究する。
高齢者の補聴器の購入補助制度を
<質問>
全国で実施している自治体数など把握しているか。
<答弁>
だれにでも起こり、今後増えてくる。生活障害だけでなく認知症発生リスクもある。
補助を実施している自治体は120を越え、府内では貝塚市が実施している。
国や府の補助制度が創設されるよう要望しているが、今後も検討を進める。
にわ議員の主張 課題はあっても待ったなしの制度。早急に実施を。
通学路での路上喫煙禁止を
<質問>
当市ではR3年から市内全域が歩きタバコが禁止となっており、主要3駅では喫煙禁止になっている。
子どもの健康のために、登下校時の通学路にも喫煙禁止区域を広げてはどうか。
<答弁>
喫煙禁止区域では、看板や路面標示などしているが依然として喫煙者がいる。
歩きタバコは条例で禁止されている。より効果的な周知方法を調査・研究する。
「よしや峠」危険箇所の改修を
<質問>
市道三日市高向線「よしや峠」は、谷側に崩れた事があり両端部が未だ危険箇所が残っている。改修を。
<答弁>
急峻な地形で道路幅員も狭隘であるため交互通行が困難。
昨年度に整備手法を検討、全線道路拡幅で決めたが整備費用が膨大なためすぐに着工は困難。
仮にガードレールなどを作るとすれ違い箇所が少なくなり返って危険。
予算執行状況を注視し、道路拡幅の方向で取り組む。
<質問>
ガードレールのよう工作物でなく注意喚起のポールなど立てはどうか。
<答弁>
検討する。
だばなか大介議員 副議長に選出
日本共産党のだばなか大介議員が、5月臨時議会で副議長に選出されました。任期は1年(次の6月議会まで)です。
市議会の慣例で、議長・副議長は一般質問をしないこととなっています。
日本共産党 代表質問
宮本 さとし 議員 3月10日(金) 14時半頃~
件名1 まちづくりは常に市民目線で。
要旨1 南花台地域におけるまちづくり事業を問う。件名2 中学校全員給食に向けて。
(1) 公園集約事業について。
ア 市内における公園の面積は他市と比較してどうなのか。また、市民の満足度ではどう受け止めていると考えるか。
イ 住民への説明が不十分なまま、南花台第10公園の廃止はいつ決めたのか。
ウ 同公園の価値を潰すべきではないと考えるが見解は。
(2) 施設一体型小中一貫教育推進校整備事業について。
ア 当初の目的は何か。今でも変わりないか。
イ 誰のための、何のための統合化なのか。
ウ 当初見通しより大幅に増額された経費について。
(3) 「クルクル」事業等の取り組みについて。
ア 移動支援・お出かけ支援・買い物支援等の取り組みの目標と到達度は。
イ 持続可能な取り組みにするための今後の方向性は。
(4) UR事業の展望について。
ア 最終的に何戸に集約され、うち、現在の空き家は何戸あるのか。
イ 全戸に入居できるようどんなPRを行なっているのか。
ウ DIY方式は何戸あるのか。今後の予定は。
エ 市がURとともに入居誘致を協同事業として取り組むべきでは。
(5) 女子サッカーチームの誘致事業について。
ア 進捗状況は。
イ 土地取得やスタジアム建設に関わる費用負担の見通しについて。見切り発車は絶対にするな。
ウ 女性が働きやすいまち、市民が子育てしながら働きやすいまちづくりに向け具体的な動きは作り出せているのか。
要旨2 ポイント還元に頼る事業展開は見直せ。
(1) モックルコイン事業は、アプリでのチャージボーナスやスタンプラリー、自治会活動への参加による付与など、スマホを使える人や特定の人しか受け取ることができない事業が多数あり、市民の中に格差が生まれている。要旨3 民間に貸し出したフォレスト三日市の元健康支援センターには市民から厳しい声も届く。市は認識しているのか。プロポーザルで公募した事業に市は何も責任を持たないのか。
そもそも税金を電子マネーとして住民に配布して、政策誘導をすることが自治体の本来の仕事でしょうか。税金は福祉や教育の充実など、すべての人々への富の再分配に使うことが基本ではないか。
ポイント行政は見直すべき。
要旨1 給食センターの建替事業計画は日程面で当初の計画通りか。
要旨2 給食の充実に向けどのような手順で設計(ソフト面)していくのか。
要旨3 給食無償化の流れがようやく起きてきている。市としても段階的にでも実施を検討すべき。
件名3 障がい者施策等について。
要旨1 昨年4月末に通知された「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」に関わって、具体的な見直しはあるのか。
1人ひとりの教育的ニーズに応え得る教育条件の整備こそ急がれると思うが、考え方を聞く。
要旨2 精神障害者保健福祉手帳の有効期間は、交付日から2年間で、更新を希望する方は、更新申請の手続きを行う必要があります。
河内長野市は更新手続きの案内をされていません。検討ください。
件名4 下水道使用料の賦課漏れ及び下水道事業受益者負担金の徴収漏れにおける市幹部職員としての責任の取り方は。
件名5 発熱外来の休日急病診療所の利用についてシステムの改善余地はないのか。
日本共産党 個人質問
にわ 実 議員 3月13日(月) 16時半頃~
件名1 地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を得てのCO2の削減施策について。
要旨1 令和5年度予算に、環境推進事業約7,000万円(内、約6,850万円が補助金)が計上されています。その内容及びいつ頃から市民や事業者に周知、募集が始まるのか問う。件名2 認知症を誘発すると言われる「加齢性難聴」の補聴器購入費助成制度創設について。
要旨2 現在計画されている産業用地、赤峰や高向・上原地域に、例えば太陽光パネルの設置、省エネ型事業所の誘致、EVトラックの使用などCO2の削減施策についての基本的な考え方を聞く。
要旨3 CO2の削減施策の推進における住宅や店舗・工場などの新設・建て替えや設備機器更新などは、市内事業者に発注する仕組みを創設すべきではないか。
要旨1 何らかの公的支援を実施している全国の自治体の数は把握していますか。件名3 安心安全のまちづくりについて。
また、当市での検討の進捗は。
要旨1 路上喫煙行為の制限については、令和3年9月より施行された「路上喫煙の制限に関する条例」により主要3駅で区域指定され禁止されている。
新たに通勤者と児童・生徒の登校が重なる道路に区域指定を広げるべきではないか。
要旨2 市道三日市高向線、通称「よしや峠」について。
(1) その後、拡幅工事計画の進捗は。
(2) 早急に危険な箇所だけでも防護柵(ガードレール等)を付けるべきではないか。