2022年6月議会報告

2022/7/21
 河内長野市6月市議会が6月13日から30日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

下水道料金の未徴収が2億2千万円!
 原因究明と第三者機関設置を提案 … 日本共産党

 6月9日、河内長野市は、下水道料金の請求もれ(約5千万円・下表)と下水道事業受益者負担金 (※) の徴収もれ約1億7千万があったことを発表し謝罪しました。

 6月議会で日本共産党は、原因の究明と第三者委員会による調査など提案しました。日本共産党は「これまでも他の自治体で同様の事案が起きたり、それを機に国からの通達もあり調査を行うきっかけはあったが、本当に誰も気づかなかったのか」との追及に対して市は、「膨大な作業が必要だったので本格的な調査に踏み切れなかったのではないかと考えている。まだ庁内での調査も不十分でわかっていないことも多い」と答え気付いていた職員がいなかったとは明言しませんでした。

 また日本共産党の第三者委員会設置の提案について市は、まず内部の調査を進めた上で検討すると答えました。

※ 公共下水整備時に農地で、すぐに下水を使わない場合などの徴収猶予の不備など
年度別請求漏れ発生件数
S62 H3 H4 H5 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H14 R1 合計
1 1 7 7 3 7 5 18 5 5 9 10 14 2 1 1 1 1 98

ついに市教育委員会が

中学校全員給食を正式発表

 5月27日、市教育委員会は、河内長野市学校給食の基本方針を発表し、「中学校給食は全員を基本とする」としました。

 2017年8月、1万3102筆の署名と共に、中学校全員給食を求める請願が出されましたが、日本共産党と1名以外の反対で否決されました。しかし、その後の5年に及ぶ運動がこのたび実を結びました。とても喜ばしい事です。

 日本共産党は引き続き、できたてで、調理員さんの顔も見え、食育や地産地消が進む「自校調理方式」を目指し頑張ります。

 

自校調理方式の和泉市の中学校全員給食の様子



デジタル田園都市!?

 便利さと引き替えに個人情報差し出し

 デジタル田園都市国家構想は、スーパーシティの地域課題版です。河内長野市は以前応募していたスーパーシティには採択されなかったため、今回デジタル田園都市国家構想に手を挙げ、国から交付金を受けます。

 デジタル田園都市構想は、インターネットなどを活用し便利になる一方で、個人データが蓄積され企業が儲けの為に利用するスーパーシティと同じ問題をかかえています。財政難の自治体に対しこれらのお金で政策誘導する国のやり方は許されません。

 市は、今回は既に確立されている事業の横展開であり、危険性は無いなどとしていますが、質疑の中で今回の予算の中には、道の駅くろまろの郷の駐車場に出入りする車のナンバープレートを撮影しそのデータを活用する事業も盛り込まれていますが、そのデータの取り扱いについては明確になっていません。

 日本共産党はこれらの危険性を指摘し、デジタル田園都市に関する予算には反対しました。

税金通知にミス

 今年度、市から事業所に送られた市・府民税特別徴収税額の決定通知書の一部(約3百通)に、確定申告した金額が反映されていませんでした。

 市は「後に正しいものを送付した」としていましたが、日本共産党が「事業者に給与の再計算を行わなければならないなど多大な迷惑をかけている。謝罪するとともに再発防止に取り組むべき」と追求。市は「謝罪文を同封すべきであった。再発防止の対策に努める」と非を認めました。

左折レーン完成!

 371バイパス「しっとう屋」前

 河内長野から和歌山県橋本市への国道371バイパスは、高向南(楠ヶ丘入口)交差点(しっとう屋あたり)を先頭に常に渋滞していました。 この交差点は、鋭角に左折する構造になっており、左折車はたいそうスピードを落とさないと左折できない交差点です。そのため、左折車の減速が渋滞が発生する原因となっていました。

 2010年に病気のため辞職した日本共産党の吉田礼子前議員は在職中に、しっとう屋前交差点のとても広い植え込みを左折レーンに置き換え、渋滞解消をと訴えていました。

 その後も宮本さとし議員が市議会で取り上げるなど奮闘。ようやく大阪府が左折レーンの設置に着手し、とうとう5月26日に完成しました! (写真は5月26日夕方) 

 日本共産党市議団は、引き続き、上原町交差点の混雑解消に頑張ります。 



高向南(楠ヶ丘入口)交差点 しっとう屋前 左折レーンが完成 2022年5月26日




コロナ給付金による新たな市民応援策を議決しました

物価高から学校給食まもる

 物価高騰で、学校給食費の値上げか、給食の質の低下かが迫られる中、6月1日、日本共産党河内長野市会議員団は、交付金を使い給食の値上げや質の低下を招かないよう申し入れ、6月議会で実現しました。

給食費の値上げ抑制などを求める申し入れ

   
 市に申し入れる日本共産党河内長野市議団
 左から、東部副市長、宮本さとし議員、にわ実議員、だばなか大介議員


ワクチン接種高齢者にバス・タクシー券

対象者 … 65歳以上の方
送付物 … 4回目のコロナワクチン接種券に
内容  … 前回同様のバス・タクシー券


水道基本料金4ヶ月間無料に

無料期間 … 6~9月分もしくは7~10月分
       (検針時期によります)


電子版プレミアム商品券 モックルコイン

 スマホに地域通過アプリ「チーカ」をダウンロード・インストールし、クレジットカード又はセブン銀行ATMからチャージした金額の20%分の河内長野地域通貨「モックルコイン」が付与されます。(付与上限4千円)

利用可能店舗 … 市内の登録店舗、約80店舗
付与実施時期 … 9月1日~30日チャージ分

 日本共産党は、高齢者などが利用できにくいと指摘。
市はコールセンターの設置・小学校区単位での出張サポート窓口の開催など実施したいと答えました。


子どもにモックルコイン

 18歳以下の子どもに、ひとり5千円のモックルコインを配布します。モックルコインへのチャージ用のQRコードを、大阪府の子どもギフトカードに同封し7月下旬からゆうパックで郵送します。


物価高騰の事業者に補助金

 物価高で影響を受けた事業者に対し、法人20万円、個人10万円が交付されます。

■ 主な要件は
・河内長野市に主たる事業所を有している中小事業者等であること。
・以下のいずれかの要件を満たしていること
【売上減少要件】
令和4年4月~7月 (対象月) のいずれかの売り上げが、令和元年、2年または3年の同月 (基準月)の売り上げと比較し10%以上減少していること。
【付加価値額減少要件】
対象月のいずれかの付加価値額※が、 基準月の付加価値額と比較し15%以上減少していること。

※付加価値額とは営業利益に人件費と減価償却費を足したもの。
 他にも要件がありますので、 詳しくは日本共産党市会議員団か担当課までお問い合わせください。


にわ実議員の個人質問より

維新や自民の「核共有論」は
非核平和都市と相容れない


<質問>
 ウクライナ情勢を機に「核兵器の共有」を維新の会や自民党の一部が提言している。これは、「非核平和都市宣言」をしている河内長野市の立場と異なるのでは。

<答弁>
 真の恒久平和と安全は人類の共通の願望であり市民総意のもとあらゆる国にあらゆる核兵器も拒否し、全世界に核兵器の廃絶を強く訴え、ここに非核平和都市となることを宣言している。今後も宣言を尊重していく。

<にわ議員の主張>
 「核共有」は、本市の宣言と相容れない。「力には力」「軍事には軍時」では平和は守れない。


高齢者の聴補器への助成を

<質問>
 高齢者の約半数は加齢性難聴とされている。昨年9月の議会質問後も独自で助成制度を実施している市町村が増え
ている。早急に実施を。

<答弁>
 重要なテーマと認識しているが、高齢化により対象人数も多く、市単独では大変厳しい。国や府の補助が付けば実施可能で、要望していく。

<にわ議員の主張>
 当市より財政規模の小さい貝塚市や、兵庫県でも実施している。早急に実施して欲しい。


高齢者お出かけ支援バス・タクシー券
減額せず来年も実施を


<質問>
 今年度、高齢者おでかけ支援は、コロナ交付金を使って大幅増額になったが、来年度に縮小することの無いように。

<答弁>
 事業効果・利用実績や国の交付金の動向をみて検討する。



今年度、コロナ交付金を使って、大幅増額されたバス・タクシー券


※ チケットを使わなかった場合、市税は使われません。

宮本さとし議員の個人質問より

中学校全員給食は自校方式で

<質問>
 自校調理方式の検討は、各校の条件に応じた設計など、コストも含め再調査を。

<答弁>
 調理方式は、あり方検討委員会の資料等を基に関係部局と協議し早急に進める。自校方式もセンター方式も、それぞれ検討する。


<質問>
 食育、栄養士の配置、アレルギー対応など、子どもたちにとって最もいい方法が自校方式。早さだけを求めることのないように。また実施校の視察に時期は。

<答弁>
 (夏休みの間で)調整したい。


環境保全と通学路の安全を

<質問>
 石仏小・加賀田中入り口付近に運び込まれている土砂の量は。法的な対応を。ダンプの通行を、学校や市教委は事前に知っていたのか。どんな対策を講じたのか。

<答弁>
 土砂は600㎥、ダンプ百台分、同地は産廃が埋設しており、その土地を覆い隠す行為は禁止されている。今後も府と連携し対応する。学校、市教委、市の情報共有は課題があった。

<宮本議員の主張>
 ダンプ100台分は業者の主張。市として計測せよ。また、行為者や市の担当者が変わっても、過去の情報や経緯の引き継ぎを抜かりなくすべき。


美加の台の階段の安全対策を

<質問>
 美加の台1丁目から駅におりる階段の滑り止め対策の早期実施を。踊り場の清掃も実施せよ。

<答弁>
 梅雨明け晴天が続く時期に実施したい。清掃は施工後に検討している。。



試験的に 施行された滑り止め


だばなか大介議員 副議長に選出

 日本共産党のだばなか大介議員が、5月臨時議会で副議長に選出されました。任期は1年です。

 市議会の慣例で、議長・副議長は一般質問をしないこととなっています。


日本共産党 個人質問

 宮本 さとし 議員  6月22日(水) 14時頃~

件名1 児童生徒の教育環境の拡充と安全対策について。

 要旨1 中学校全員給食は自校方式で。

 (1) これまで市教育委員会は議会において、あり方検討委員会の答申を受けたのちに、各学校の条件に応じた有効的な調理場の設計、また15年後の生徒減少に合わせた大規模修繕工事のあり方など、コスト面も含め再調査をするとしてきました。教育委員会として、これからの主体的な調査研究にかかるスケジュールは。

 (2) 食育の推進について。

 (3) 市長も含め、実施校の現場視察を。

 要旨2 通学路の安全対策は機敏に最善を尽くせ。

 (1) 石仏小学校、加賀田中学校入り口付近に4月以降運び込まれている土砂(建設残土)はどれくらいの立方メートルになるのか。10トンダンプ何台分が持ち込まれたのか。

 (2) 私有地であるとはいえ、この土地への土砂(建設残土)の搬入は何が許されて、何が許されないのでしょうか。法的な視点で整理をしてください。

 (3) また、その行為が合法か違法かは横に置いても、同道路は児童・生徒の通学路です。狭隘で見通しの悪い道です。道路自身が崩れやすい土壌で、過去土砂崩れを起こした経緯もあります。前からの車と出くわせば歩道に乗り上げて対向していました。本通学路のダンプの通行は危険きわまりない行為です。ダンプの通行を学校や教育委員会は事前に知っていたのですか。どんな対策を講じられたのですか。府と連携を強め、子どもたちをはじめ市民の安全と環境を守るためにあらゆる手段を尽くしてください。


件名2 下水道使用料賦課漏れ及び受益者負担金の徴収漏れについて。

 要旨1 実態、原因の調査は言うまでもないことだが、調査には第三者委員会の設置が必要ではないか。

 要旨2 安易に結論を出すのではなく、今後誰がその業務を担当しても間違いのない業務が遂行できるよう一定の時間をかけて今後の対応策を導くべき。また、上下水道部だけの問題とせず全庁的な検証も必要である。スケジュールについての考え方は。


件名3 美加の台1丁目から駅への階段の滑り止め対策はいつできるのか。同時に、滑りやすくなっている踊り場も含め清掃を。

 

 にわ 実 議員  6月22日(水) 16時半頃~

件名1 加齢性難聴による高齢者補聴器助成制度について。

 要旨1  65歳以上の高齢者の半数は加齢性の難聴と推定されています。
それをカバーする補聴器の購入費は高く、平均約27万円(日本共産党東京都議団の調査)にもなり最近は市町村独自に助成する自治体が増えています。
 市民の声にこたえ、自治体独自に補聴器の購入費を助成する制度の創設をすべきと思うがどうか。


件名2  2022年度の市・府民税特別徴収税額の決定通知書について。

  要旨1 毎年5月末頃に市から送られてくる市・府民税特別徴収税額の決定通知書の一部に、2022年3月15日までに確定申告したにもかかわらず給与所得や事業所得が反映されていない通知が発送されたと聞きます。
 その数はどれくらいか、なぜそうなったのか。

  要旨2 間違った決定通知書によって、事業主は雇用者の給与天引き額の再計算をすることになります。
そのことへの説明は通知者にできていますか。


件名3 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金に関係する諸施策と気候 変動や省エネルギー施策、非核平和都市宣言について。

 要旨1 高齢者おでかけ支援事業は、7月1日より75歳以上で年間1千円から2千円に増額となる。
 来年度も引き続き年額2千円で実施すべきですが、その財源はどうなりますか。

 要旨2 おでかけ支援事業のほかに、妊産婦タクシー補助事業など経常経費として コロナ禍後も継続するのが本来の事業ではありませんか。

 要旨3 市役所敷地内にあるEV(電気自動車)急速充電装置はなぜ使用できなく なったのですか。
 今後どうなっていくのですか。

  要旨4 今年の2月に発生したロシアによるウクライナ侵略を機に「核共有」に関 しての議論を進めるように日本維新の会や自民党内から提言されています。
 この提言は「非核平和都市宣言」をしている当市の立場とは相容れないと思うがどうか。
 



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