2014年6月議会報告

2014/7/11
 河内長野市6月市議会が6月9日から26日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

河内長野市 生活保護費横領事件
 最終的な横領総額 約3億2千万円に

 生活保護費横領事件について、市は9日、本会議終了後全員協議会を開き、3月現在で判明していた横領額の約2億6千6百万円と、さらに判明した分を加え総額約3億2千万円に上ることを明らかにしました。
 これは調査の範囲を元職員が在籍していた全期間(平成13年10月~平成23年3月までの期間)に広げて調査をし直したため増えたものです。

元職員には4億1千万円を請求

 また遅延損害金として約7千万円、その他調査に要した費用など約2千3百万円。合計4億1千万円あまりが元職員に請求する額となるようです。
 元職員とは3月28日付で合意書を締結し預貯金や株式など解約等必要な手続きをした上で当市の指定口座に預かり金として預託し、その中から順次充当させていくことになっています。資産の状況(非公開)によると支払いは可能であると見ているようです。

新たな手口も

 今までは経理事務とシステム業務を兼任する中で横領行為があったとしていましたが、今回の調査の中で経理事務を兼任していない時期にも横領していることがわかりました。
 あらためて特別委員会を設置し、全容解明と再発防止の為、議会としての役割を果たす必要があり、改選後の市議会でも、再度、特別委員会が設置されました。


再発防止に全力  日本共産党

 間違った行革が進められる中で、市の「第三者委員会」も指摘しているとおり極端な人員削減など、粗末な福祉行政の扱いに大きな問題があります。引き続き再発防止に向け頑張ります。

許せない!! 庶民へ二重の税負担押しつけ

  6月議会に市当局より「軽自動車の増税」や「13年を経過した軽自動車税の大増税」の議案が出されました。この値上げのおおもとには大手の自動車業界からの圧力があります。消費税増税後の国内での新車販売のために自動車取得税を廃止する。この穴埋め策としての軽自動車税の増税です。
 軽自動車は価格も維持費も安価で、比較的低所得者層の移動手段や仕事に使われています。自動車業界が新車を販売するために、庶民には消費税とセットで二重の痛みを押しつけることは許されません。
 日本共産党以外の会派の賛成により可決されました、引き続きみなさんとご一緒に庶民増税ストップのたたかいに頑張ります。

各議員が選出された役職  
 議会選出監査委員   たけとみ唱子
 総務常任委員会   だばなか大介(委員長)、たけとみ唱子
 都市環境経済常任委員会   宮本さとし
 福祉教育常任委員会   かどの雄一(委員長)、にわ実
 予算常任委員会   にわ実(委員長)、かどの雄一、たけとみ唱子
 決算常任委員会   宮本さとし(委員長)、だばなか大介
 議会運営委員会   宮本さとし
 広報委員会   たけとみ唱子
 横領事件特別委員会   宮本さとし(副委員長)、かどの雄一

日本共産党市会議員団の個人質問より

生活保護費 横領額は約3億2千万円に ・・・ かどの雄一議員が質問 

<質問>
 横領総額が約3億2千万円と大幅に増えた。経理担当職員が復帰した時期にも横領が行われていた。あらためて事件の責任を問う。

<市の答弁>
 元職員の在籍全期間を調査した結果約3億2千万円の横領が分かった。職員が不正を行っても、組織的に把握できない状況にあった。再発防止策を徹底し、損害額を確実に回収することこそが、市の責任を果たし、信頼を回復する第一歩であると考えている。

<質問>
 最近行われた市民団体の総会や大会で、市長は挨拶で生活保護費横領事件のことに触れていない。

<市の答弁>
 触れてきたつもりだ。広報やホームページで取り上げている。


被告に求める弁済額4億1千万円いつ返還されるか

<質問>
 横領額、遅延損害金、その他の損害金の合計4億1千3百万円の弁済を被告に求めるが、いつ返還されるのか。

<市の答弁>
 元職員の全資産を市に預託し弁済に充てる。早期に弁済が完了できるよう努める。

要支援者の家事サービス、デイサービスでの
 食事・入浴が保険給付から切り離される
 ・・・ かどの雄一議員が質問 

<質問>
 国会で介護サービス切り捨ての医療・介護総合推進法を自民・公明両党が強行可決した。要支援者の訪問介護、通所介護(デイサービス)の削減・打ち切りが行われ、介護保険給付そのものから切り離すものです。

<市の答弁>
 ボランティアなども含めた多様なサービス提供の確保に努める。


<質問>
 特別養護老人ホームの入所対象から要介護1と2を事実上排除する。

<市の答弁>
 中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化が図られる。軽度の要介護者であっても、特例的に入所が認められる。


<質問>
 来年8月から、一定以上の所得者(年金受給者)は2割負担になる。

<市の答弁>
 自己負担2割は、所得金額160万円以上の方です。利用者負担の月額上限があり、全ての方が今の2倍にはならない。


<質問>
 認知症での行方不明者の当市の実態は。

<市の答弁>
 平成20年8月の「SOSネットワーク事業」開始以後、本市居住の高齢者で行方不明者はいない。

楠東橋は大丈夫なのか ・・・ かどの雄一議員が質問 

<質問>
 楠町の国道310号線に架けられている楠東橋が「ガタガタ」するが本当に大丈夫なのか。

<市の答弁>
 車輌通行時に体でも感じ取れる振動があるが、振動の原因となるものを特定できない。

市民納得の交通対策を ・・・ かどの雄一議員が質問 

<質問>
 向野町に外環状線の側道と市道とが交差する所に「一旦停止線」がある。市民は「安全対策であれば市道上ではなく側道上にあるべき」と言っておられる。違反者を作り出すためのものではないか。

<市の答弁>
 側道が主道路、市道が従道路で、本交差点をT字路と捉えたら、突き当たる道路は市道であり「一旦停止線」を市道上に引いていると河内長野警察より聞いている。

外環の側道と市道の合流部

耐震診断・工事 H12年以降にも適用せよ! ・・・ にわ実議員が質問 

<質問>
 現在耐震診断補助と工事補助は、S56年以降の木造住宅に限られていましたが、H12年以降の建物でも震度6程度で倒壊する恐れがあると国は発表しています。当市もH12年以降の建物にも適用すべきではないか。

<市の答弁>
 府の補助金がないので困難。


にわ議員は、東南海地震など30年以内に大地震が起こる可能性が大きいと言われる昨今、市民の生命と財産を守るため市独自に補助金制度を拡充させることを強く要望しました。

南花台コミュニティセンターの進捗は ・・・ にわ実議員が質問 

<質問>
 南花台西小跡地のコミュニティセンターの進捗状況は。

<市の答弁>
 これまで地元南花台の皆さんと協議を重ねてきましたが、センターで事業展開をされるであろう団体へのアンケートなども実施し、期限を切らずに検討しているところです。

旧南花台西小学校

消滅可能性都市に位置づけられた! ・・・ にわ実議員が質問 

<質問>
 政府の人口減少問題検討分科会が全国1800自治体の中で約半数の896自治体が20~39歳の女性人口が2040年までの約30年間で5割以上減る推計が出され、当市も消滅可能性都市に指定されました。当市の人口減少の理由は何ですか。

<市の答弁>
 主な原因は、子育て環境・公共交通の整備・教育環境・産業就労環境などが他市と比べられていると考えます。


にわ議員は、来年度の予算編成には、ムダを省き原因を取り除く施策を中心に予算配分するよう要望しました。

30年後の消滅可能性都市を報じる
2014年5月9日付け 毎日新聞

千代田台~西之山 里道の本格改修を! ・・・ にわ実議員が質問 

<質問>
 千代田台町と西之山町を結ぶ里道(桜並木の里道)は多くの市民が利用していますが、路面や手すりが危険な状態。早期に改修をすべきでは。

<市の答弁>
 この里道は、緑地保全としてH19年に補修しましたが、修繕必要箇所があるので本年度に改修する予定です。

千代田台町~西之山の桜並木の里道

学童保育の環境整備を急げ ・・・ 宮本さとし議員が質問 

<質問>
 学童保育(放課後児童会)の児童数が急に増加した。早急に環境整備を。
(1)この3年間の児童、クラス、指導員数の推移と今後の見通しは。
(2)40人定員を守り男女兼用トイレを見直すなど教室の整備と指導員を増やせ。
(3)空き教室利用は時間だけの使用ではなく児童が生活の場として過ごせるよう大至急整備を。

<市の答弁>
 児童数は過去3年各年度5月1日現在、578人、660人、801人、クラス数は21、22、23クラスに、指導員は72人、71人、71人となっている。

宮本議員は、児童数が増えた割にクラス数は増えておらず、指導員数は全く変わっていません。市の条例規則で定員は40名です。ぎゅうぎゅうになっている実態を示し運営に支障が出ていることを当局に認めさせるなか、40名以上の定員オーバーのクラスが6クラスも存在していることは見逃せないと迫りました。
 またトイレも半分が男女兼用となっていることも判明。高学年の受け入れが始まっているなか問題です。各学校により条件は異なるが、空き教室はありその気になれば対応は可能。児童数は当分横ばいで推移との答弁もあり、早急な対応が求められます。

当局からは、
施設が不足した場合は指導員の体制含め空き教室の活用など施設の整備は進めたいと答弁がありました。

宮本議員は、施設が不足、整備も不十分であることはあきらか、児童の目線で適切な生活の場として空き教室の利用など早急に進めるよう求めました。

教室が机と椅子で
いっぱいいっぱい

男女兼用の和式トイレ

今なぜ公募校長なのか ・・・ 宮本さとし議員が質問 

<質問>
 市が任期付き校長の一般公募を進めるとあるが数々の不祥事がつづくなか今なぜ公募校長なのか。

<市の答弁>
 管理職候補としての対象年代の絶対数が不足。数年先の実態を乗り切りたい。

宮本議員は、本来の教職員からの採用より公募の方がよいという理由は全くない。公募に頼るのではなく教育現場の中からこそ管理職が生まれるようにまっとうな組織体制に戻し、管理職は教職員とともに余裕を持って研修を受けるなど条件整備こそ整えてほしいと訴えました。

北青葉台コノミヤ前に横断歩道設置されます ・・・ 宮本さとし議員が質問 

<質問>
 北青葉台にオープンしたコノミヤ前への横断歩道の設置、スピードダウンの為の表示など歩行者の安全対策を。

<市の答弁>
 市としても対策の必要性を感じている。河内長野警察署から府警に対しても上申し、8月30日までに設置することになった。ドライバーへの注意喚起も看板設置や効果的な方法も検討していきたい。

安全対策が急がれます

保育所新年度受付が早期打ち切り(怒) ・・・ だばなか大介議員が質問 

<質問>
 例年3月まで行われてきた新年度の保育所入所受付が、今年は1月で打ち切られた。今年は待機児がゼロというが、これでは市民の願いとかけ離れている。正すべき。

<市の答弁>
 2・3月の申し込み者が4月入所できなかったため、5月入所者が例年以上に多くなった。来年度4月入所については見直したい。

刈り草置き場を市内に ・・・ だばなか大介議員が質問 

<質問>
 下里人工芝球技場予定地にあった「刈り草や剪定枝置き場」がなくなり、現在は千早赤阪村まで持っていかなければならない。再度市内に「刈り草置き場」を。

<市の答弁>
 来年度に向け、市内に仮置き場を確保するべく検討協議する。

だばなか議員は、
搬入受付や1年目の置き場だけでも市街地に近い所に確保するように訴えました。

刈り草置き場
(下里人工芝球技場予定地)

空き家対策を ・・・ だばなか大介議員が質問 

<質問>
 樹木や竹などが管理されず長年放置されている空き家について、市は今の条例であっても、近隣住民に寄りそい対応を進めるべき。

<市の答弁>
 今市が対応しているのは空き家約4800軒中37軒。所有者が近くに在住の場合は訪問するなど考えられるが、全体を含めた対応を検討する。


<質問>
 現在の「きれいな街づくり条例」は草しか対応していない。条例を改正し「樹木や竹」も含めるべき。市による代執行も可能にすべき。

<市の答弁>
 代執行については慎重な対応が必要だが。良好な住環境や市の活性化の面からも空き地対策の対応は急務であると認識している。1年間かけて条例改正も含め関係各課と連携し積極的な協議をする。


<質問>
 将来を見越して今よりさらに進んだ「空き家」条例をつくり住みよい住環境を将来にわたって維持すべき。

<市の答弁>
 建物についての管轄は大阪府。府と市で連携して取り組みたい。



樹木や竹が伸び放題の空き家

学校給食のアレルギー対応を実施せよ ・・・ たけとみ唱子議員が質問 

<質問>
 学校給食は教育の一環。食物アレルギーを持つ児童へ除去食や代替え食の調理を。アレルギー児童の状況と、給食での対応は。

<市の答弁>
 「医師からの食事制限をうけている児童」は251名。全児童に「食物アレルギー調査」し学校と家庭と児童が状況を共有し専門医とも連携を行っている。給食の献立表に食材や成分表を記載しており保護者が確認し代替食を持参している。また、フライの衣から卵を抜く等初めから主なアレルゲンを使用しない献立も取り入れ、アレルギーのある児童もない児童も同じものを食べられるよう配慮している。


<質問>
 何故個々に対応をしないのか。

<市の答弁>
 アレルゲンが130種以上あり個々の児童に合わせての調理は困難。個別の除去食を実施した場合、平成24年に東京都の小学校での誤食事故の危険性がある。

たけとみ議員は、事故は起こりうることを前提に未然に防ぐもの。東京の事故はチェックミスや関係者の連携不足、緊急時の対応が問題で、除去食が原因ではない。食育の観点からもアレルギー対応をすべきではないかと追及。

<市の答弁>
 今後も、アレルゲンを除去した献立を拡大する等していく。

個別の除去食に対応している
東大阪市学校給食センターを視察する
日本共産党河内長野市会議員団

東大阪市の個別の除去食調理の様子

子どもの医療費助成 中学校卒業まで拡充を ・・・ たけとみ唱子議員が質問 

<質問>
 子どもの医療費助成を通院も中学校卒業まで拡充し、子育て支援の充実を。

<市の答弁>
 助成拡充も引き続き視野に入れ、本市の財政状況や府からの支援拡充の動向も見極めながら更なる子育て環境の充実に努めていく。

「医療費が気になり通院を控える」
こんな悩み無く子育てできる街に

錦渓苑に髙座椅子を ・・・ たけとみ唱子議員が質問 

<質問>
 錦渓苑の和室に高座椅子の導入で高齢者が楽に座れるようにせよ。

<市の答弁>
 利用者からは高座椅子の要望はないが、高座椅子の導入も視野に入れながら、より快適に利用しやすい施設づくりに努めていきたい。

髙座椅子


日本共産党 個人質問

 たけとみ唱子 議員  6月18日(水) 10時~

  1. 学校給食は、教育の一環。食物アレルギーを持つ児童へ、食育や子育て支援の観点からも個別に除去食や代替え食の調理で対応を行うべき。
  2. 子どもの医療費助成を中学卒業まで拡充して下さい。
  3. 錦渓苑の和室に高座椅子の導入を。

 にわ 実 議員  6月19日(木) 11時頃~

  1. 住宅耐震診断補助と工事補助について。昭和56年から平成12年までの建物も含めるよう補助制度を改めるべきではないか。
  2. 当市が「消滅可能性都市」と位置づけられたことについて。人口減少の主な原因は何か。関係する4市町村で対策協議会をつくり府や国に要望するなど対策を考えるべきでないか。
  3. 安全・安心の街づくりについて。
    (1)千代田台町ー西之山町間の里道の本格的改修を早急に。
    (2)南花台西小学校跡地のコミュニティセンターの進捗状況は。

 かどの 雄一 議員  6月19日(木) 13時半頃~

  1. 横領総額が約3億2千万円と大幅に増えた生活保護費不正支出事件について。
  2. 介護保険制度の大改悪は許されない。
  3. 当市の認知症行方不明者の実態は。
  4. ガタガタする楠町の楠東橋は大丈夫か。
  5. 向野町の外環状線と市道とが交差するところにある「一旦停止線」(止まれ) の問題について。

 宮本 さとし 議員  6月19日(木) 15時頃~

  1. 学童保育(放課後児童会)の児童数がこの数年で急に増加している。学校内空き教室の利用など早急に環境を整えよ。
  2. 河内長野市が任期付き校長の一般公募を希望するむねの情報提供があった。数々の不祥事が続く中なぜ今公募校長なのか。
  3. コノミヤ北青葉台店付近の横断歩道の設置、スピード落とせの表示など安全対策を。

 だばなか 大介 議員  6月19日(木) 15時半頃~

  1. 保育所の新年度入所受付。例年3月までだったが、今年は1月で打ち切られた。ただすべき。
  2. 空き家対策。木や竹が、長年放置されている対策を条例改正も含めて対応すべき。
  3. 下里にあった「刈草の仮置き場」がなくなった。市内に「仮置き場」をつくるべき。



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