2012年6月議会報告

2012/07/18
 河内長野市6月市議会が6月1日から20日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。


日本共産党 市内各地で放射線量を計測
 空間線量は平常時の範囲内

 今議会は、常任委員会で審議される議案はなく、年度繰越4320万円が1日に承認されました。契約案件は、南花台西・東小学校の統合に関する改修工事が1億5540万円で契約されました。

 東日本大震災と福島原発事故から1年3ヶ月。政府は安全も安心も確保されないまま大飯原発を再稼働させようとしています。日本共産党は、無謀の極みで道理も科学的知見ないのは許せない、「原発ゼロの日本」への政治決断をすべきと強く求めています。
 日本共産党河内長野市委員会は精度が高く信頼性がある空間線量計を購入しました。日本共産党河内長野市会議員団はその線量計で、4月から小中学校・保育所・幼稚園で35ヶ所、市内の公園などで60ヶ所、計95ヶ所余りを測定しました。結果は、0.03μSV/h〜0.14μSV/h(マイクロシーベルト毎時)であり、おおむね自然界に存在する放射能の数値でした。コンクリート造の建物の中や排水溝などでは少し高い値が出ていますが、コンクリート中の砂に含まれる天然の成分の影響が考えられます。
 測定に行った先々で、「これで安心できました、ご苦労様」「平常時の数値を知っておくのは大切ですね」「この様な測定器は本来市が持つものでしょう」など多くの関心を集めています。
 日本共産党は市議会で、万が一に備え線量計を購入すべきと迫っていますが、市は全くその気がありません。
 福島原発事故から1年4ヶ月。政府は安全も安心も確保しないまま大飯原発を再稼働させました。道理も科学的知見もない無謀の極みです。
 日本共産党は今後も「安全神話」を繰り返さないよう皆さんと力をあわせて「原発ゼロ」実現に頑張ります。


   測定結果はこちら


   
 栄町公園で計測する議員団  計測に用いた線量計
日立アロカメディカル製 TCS-172B

市役所内食堂 「キッチン くすくす」7月よりオープン

 7月2日より、市役所内に「キッチンくすくす」がオープンしました。「いらっしゃいませ」スタッフの方のすてきな笑顔と明るい声が迎えてくれます。

 昨年、市役所の食堂が閉店し、市民の皆さんからも「くつろげる場所がない」との声が多くありました。松原市では、食堂を障がい者の働く場として事業を行っており、河内長野市でも「障がい者の雇用や就労支援の場としての提供を」と日本共産党が議会で取り上げ実現したものです。

 スタッフの皆さんはオープンに向け接客の練習など積み重ねてこられました。オープンしたばかりですが少し緊張しながらも頑張っておられます。障がい者作業所の手作り品(ビーズアクセサリーや布製品など)も展示販売しています。 ぜひご利用下さい。


「ノバティながの」と「河内長野都市開発」との
 関わりについて
 ・・・ かどの雄一議員が質問

ノバティの管理業務

<質問>

 「河内長野都市開発株式会社」は、「ノバティながの」のオープン以来管理会社として業務を続けてきたのになぜやめさせられたのか。

<市の答弁>
 核店舗の退店時、管理組合と再生リニューアル事業を前例のないスピードで実施したところですが、管理組合施設部会で共益費削減の目的のなかで、相見積の結果、受託できず撤退となった。


金銭面での疑義をただせ

<質問>

 「都市開発株式会社」と「ノバティながの」管理組合との間で未払い金があるなど金銭面で疑義をただすべきことが多々あるのではないか。

<市の答弁>
 「都市開発株式会社」所有床で営業するテナントの中に一部滞納テナントがあり、管理組合に未払いとなっている。一方、管理組合は「都市開発株式会社」に対し総合管理委託費が未払いであったが、それぞれを対等額で相殺する通知が管理組合よりあった。相殺されても管理組合に支払うべき共益費は残る。


簿外の4800万は何か

<質問>
 「ノバティながの施設部会店主会精算共益費口代表」名義の当該簿外の口座約4800万円が発覚したが、このお金はどのようなものか。

<市の答弁>
 1997年度から2002年度間の管理組合施設部会で共益費と水光熱費のうち個々に返還すべき過払い・精算金の一部が決算承認後、毎年度プールされてきた。「都市開発株式会社」が返還の事務手続きを代行し、請求者に口座に残る清算金の分配を行った。


1800万の返還はいつか

<質問>
 共益費の払いすぎで河内長野市に返還されるべき約1800万円はいつ戻るのか。

<市の答弁>
 河内長野市の精算金は、この事案解決の方向性が見えるまで、受け取りを保留している。

千代田スタジアム跡地のスーパー ・・・ かどの雄一議員が質問

<質問>
 千代田駅西側に大型小売店「ディオ河内長野店」の建設工事が始まったが、これまで出店に対し指摘されていた交通対策は改善されるのか。また、開店日が遅れた理由はなにか。

<市の答弁>
 開店後に駐車場台数に不足が生じた場合、敷地外駐車場の確保など適切な対応策を求めてきた。店舗設置者から交通整理員の常時配置、右折進入防止、迂回路の周知徹底を行う回答を得ている。交通量の多い国道沿いでの出店ですので、今後も関係機関と連携し店舗設置者と協議を続ける。
 当初6月初旬オープンの予定が、設置者の事情により工事が遅延した。本年9月オープンに向けて進めている。

原発に頼らず 自然エネルギーを活用する河内長野市へ ・・・ にわ実議員が質問

  市 …「ない方が良い」は認識している

 <質問>
 大飯原子力発電所の再稼働と原発について市はどう考えているのか。

<市の答弁>
 当面は、安定供給を考えると原発を動かさざるを得ない。国民の大多数が最終的に原発はない方が良いと考えているのは認識している。

大飯原発3・4号機

浄水場に小水力発電を ・・・ にわ実議員が質問

 <質問>
滝畑ダムから日野浄水場までの導水管に小水力発電機を設置してはどうか。

<市の答弁>
 この導水管での発電は、20年間試算で売電が5400万円、経費が1億2千万円となり現時点では無理。7月1日からの国の全量買取制度価格などを今後見て行きたい。

「線量計は必要ない」市の認識をただす ・・・ にわ実議員が質問

<質問>
 日本共産党は、市内の空間線量を計り、結果、自然界の線量であることを確認した。万が一に備え平常時の値を知る事は重要。改めて市が線量計を持つべきではないか。

<市の答弁>
 国・府が富田林市保健所で計測しており細かく計る必要ない。

にわ議員は、放射能について市の認識は甘い。市民の不安を取り除く事も考えていない、改めよと迫りました。

公園の時計は すぐに改修せよ ・・・ にわ実議員が質問

 <質問>
 公園の電波時計が壊れ、改修されず放置されている。直ちに改修せよ。

<市の答弁>
 15基中9基が壊れているので、外している。3基は改修中。6基は再設置するかどうか検討中。

にわ議員は、市民は「タイプが変わろうと時計は必要」と言っている、直ちに全基改修すべきと要望しました。

外された電波時計 (南花台第7公園)

寺ヶ池水路を文化財に ・・・ にわ実議員が質問

 <質問>
 歴史的価値のある寺ヶ池水路(連合井堰8.5km)を市の文化財に指定し、保全に協力してはどうか。

<市の答弁>
 現役の水路で規制をかける事になるので現時点では困難。土木建築遺産をどうするかは今後の課題だと考える。

にわ議員は、全域ではなく部分指定も検討せよと要望しました。

道路や公園など維持補修は計画の具体化を ・・・ 宮本さとし議員が質問

 <質問>
 充分な予算化がされていない道路や橋梁、公共建築物、公園、下水道など維持補修の総合的な計画の具体化が必要。早急な調査と予算措置の見通しは。さらに、まとまった費用が必要なときもありそのためにも基金の新設が必要ではないか。

<市の答弁>
 「庁内検討会議」をすでに立ち上げた。今年度は公共施設全体の維持保全など基本方針を策定し概算費用も把握していきたい。高額な経費が特定の年度に発生する可能性もあり新たな基金の設置を検討する。2014年度からの年次計画の開始を目指し取り組んでいきたい。

宮本市議は、維持補修という工事の特性から地元業者への発注が多く見込める事業。必要性の薄い山の中の新たな大型道路の建設より、地域経済の活性化にもつながり積極的に進めるよう求めました。

通学路など歩行者の安全対策を急げ ・・・ 宮本さとし議員が質問

 <質問>
 通学路や道路・歩道の危険箇所の対策について。
(1)南青葉台の信号機設置の要望や三日市1号線改良に伴う歩行者の安全対策など保護者や地元からの要望のあるところの対策を。
(2)国道371号線新町橋交差点付近の歩道設置は府へ早急に工程表を出させよ。

<市の答弁>
 児童の視線にたって通学路の安全の再点検を学校・保護者・道路管理部局など各方面と必要に応じて対策を講じていく。
(1)南青葉台の信号設置の要望は勾配がきつくカーブ区間であることは認識している。警察にも要望しているが財政状況もあり時間がかかる。当面注意喚起やカーブミラーの設置など交通対策を図っていきたい。
 三日市1号線、三日市町南交差点から平和橋までの区間は8月〜来年3月までの期間で整備する。工事期間中は交通誘導員の配置はもちろん歩行者の安全確保を最優先に取り組む。
(2)については今年度は用地買収を行う予定と大阪府から回答がある旨の答弁。しかし工程表を出させよとの追求には「可能な限り工程表を出すように求めていきたい」との答弁にとどまりました。 
工事が進む三日市南交差点付近

市営斎場の建て替えは総事業費を圧縮せよ ・・・ 宮本さとし議員が質問

 市営斎場の建て替えは、当初34億円が27億円まで縮小した。総事業費の圧縮にさらに努めるよう求めたのに対し、これからもできるだけ圧縮できるよう努力していくと答弁がありました。

ゴミ収集の発展的前進を ・・・ だばなか大介議員が質問

 ゴミ出し困難者への個別収集『ふれあい収集』の到達と課題

<質問>

 収集車が2トントラックでは大きいのではないか。利用人数が少ないのではないか。

<市の答弁>
 今後アンケートを実施し改善していく。車については職員に確認する。利用については広報等でPRしていく。

ふれあい収集 参考図
個別収集も含めた前進を

<質問>
 地域の条件に応じ、地域別の個別収集やゴミステーションの改善など、実態に応じた最善の方法を積極的に進めよ。

<市の答弁>
 2011年に実施したアンケートの結果、現時点では全戸個別収集を実施する状況にない。全戸個別収集の試算は2億7千万円の増。


<質問>
 市内一律の個別収集は求めていない。地域別の住民の声をつかむべき。まずは自治会に困っていることを聞きに行くべき。

<市の答弁>
 お困りのことがあれば市にご相談いただきたい。

だばなか議員は、市の側から聞きに行くべき。地域の実情を聞くよう訴えました。

交通弱者に公共交通の確保を ・・・ だばなか大介議員が質問

 日替わりコースのモックルバス新設を

 <質問>
 下里地域やあかしあ台・桐ヶ丘地域など、市内広域を日替わりルート運行で網羅するバスを1台新設してはどうか。
 概算で現モックルバス1台が1日8便なので、1地域4便とすると1日2地域・週14コースの設定が1台の新設で可能ではないか。

<市の答弁>
 モックルバスは既存バス路線との連携・維持充実に重点を置いており、検討は難しい。


<質問>
 モックルバスにこだわらない。地域福祉バスが必要。今の考え方だけでは、網からもれる人たちが出てくる。福祉の視点での位置づけが必要。

<市の答弁>
 検討課題として考えていく。

上田町グリーンマンションの通学路安全確保を ・・・ たけとみ唱子議員が質問

 <質問>
 危険な喜多町踏切に緊急対策としてガードマンの設置を。

<市の答弁>
 安全面での課題があるとの認識のもと看板や白線表示等安全対策と、PTAや地域のボランティアの協力を得て見守り活動を行ってもらっており、現在はガードマン配置計画はない。今後も学校・地域・道路管理部局と連携をとり安全確保を行っていきたい。

たけとみ議員は、「踏切では地元ボランティアさんやお母さん方が身体を張って車から子ども達を守っている。ランドセルに両手で荷物を抱えた子ども、雨の日は傘も差しバランスを崩すこともある。地元任せではなく市全体として早急な対策を」と再度求めました。


 <質問>
 河川管理用通路の工事のメドと完成後は地元との話合いで安心して通れる道に。

<市の答弁>
 2012度は府営住宅入り口と手前の河川改修を行う予定。2015年には南海高野線第2橋梁までの改修を終えたい。住民の意見要望は府に要望し市は関係機関と対応していきたい。

乳がん検診受診の促進対策を ・・・ たけとみ唱子議員が質問

 <質問>
 大阪南医療センターは希望者が多く抽選を行っている。希望者全てが受診出来るように検診回数を増やせ。

<市の答弁>
 センターに対し再三回数や定員拡充を求めているが、高度専門医療機関の役割から医師やレントゲン技師の人材確保に苦労されている現状である。今後も受診機会の拡充について検診機関の協力を求めていく。


 <質問>
 抽選から漏れ続けている人がいるがその対策は?

<市の答弁>
 誰が何回漏れているか実態はつかめておらず、対策は行っていない。寺元記念病院や市の集団検診を勧めている。

たけとみ議員は、40代以降の女性は更年期や子どもの受験など身体や環境が大きく変わる時期で情緒不安定になる人も。だからこそ行き慣れた病院、自宅近くの病院が安心。他市では検診の抽選など行っていない。命の問題をふるいにかけることは許されないと訴えました。


 <質問>
 30歳代から乳がんが増え始めている。早期発見・治療の為に受診補助対象を40歳から30歳に戻せ。

<市の答弁>
 国の指針に基づくのが妥当と考え40歳からの検診を行っているが指針の改正には迅速に対応していきたい。

たけとみ議員は、松原市は20歳代は視触診・30歳代以上はマンモグラフィを行っている。若いうちから意識することが大事。保健師さんが触診のやり方を教えに行くなど啓発をして欲しいと訴えました。

くらしも経済も壊す 消費税の大増税 10%
 河内長野市民に120億円!

  消費税を10%に引き上げたときの増税額は13.5兆円。河内長野でみれば120億円です。河内長野の市税収入が24年度予算で125億円ですからその影響は推して知るべしです。
 国民(市民)の負担が増えれば購買力もなくなり経済成長も止まります。それでは社会保障の財源も財政危機の打開もできません。生活の安心と国民の所得を増やしてこそお金がまわり経済改革を進めることができます。

 消費税に頼らない日本共産党の「提言」をぜひお読みください。



日本共産党 一般質問

 かどの 雄一 議員  6月12日(火) 10時半頃〜

  1. ノバティながのについて。
    (1)「河内長野都市開発株式会社」は、「ノバティながの」の管理会社をなぜやめさせられたのか。
    (2)管理会社と管理組合との間で未納額や未払い金があるのはなぜか。
    (3)管理組合施設部会会計において簿外の約3800万円が別口座に積み立てられている。これは何か。
    (4)河内長野市が共益費として払いすぎ還付されるべき約1700万円はいつ返還されるのか。
  2. 千代田駅西側に大型小売店建設のためのボーリング工事が始まりだしたが、指摘されていた交通対策は改善されるのか。また、当初6月初旬にオープンされると聞いていたがなぜ遅れたのか。

 だばなか 大介 議員  6月12日(火) 11時半頃〜

  1. ゴミ収集の発展的前進を。「ふれあい収集」の到達と課題は。
  2. 地域別に個別収集やゴミステーションの改善など、実態調査を行い、住民の声をつかむべき。
  3. 公共交通について福祉センターバスや市役所のバスなどを可能な範囲で活用すべき。
  4. 下里地域やあかしあ台・桐ヶ丘地域など、交通空白不便地域をはじめ市内広域を、日替わりルート運行で網羅するモックルバスを1台新設してはどうか。
  5. 介護タクシー無料券などの発行を。

 にわ 実 議員  6月12日(火) 2時半頃〜

  1. 日本共産党は、4月と5月にかけて空間線量を市内各地で計測した。0・03〜0・14μSV/hで自然界の空間線量の範囲内であった。市民に安心してもらうためにも市として線量計を持つべきではないか。
  2. 教育現場で放射線教育が始まる。放射線教育は「判断力を低下させず、批判力を育む」ことが大切。どう指導するのか。
  3. 原発に頼らず自然エネルギーを活用する自治体へ。
    (1)大飯原子力発電所を政府は安全・安心を置き去りにして再稼働させようとしている。市の見解を聞く。
    (2)小水力発電の実現性を聞く。
  4. 公園に設置されている電波時計は、直ちに改修するなどせよ。
  5. 寺ヶ池水路は、市の文化財に指定し保全に努めてはどうか。

 宮本 さとし 議員  6月13日(水) 10時〜

  1. 社会資本(道路や橋梁、公共建築物、公園、下水道など)の維持補修問題について。基金の新設も視野に入れるべき。工事特性から地元業者への発注が多く見込まれる。まちづくりとして計画し積極的に進めよ。
  2. 市営斎場の建替えは、さらに総事業費を圧縮せよ(当初35億円が23年度時点では28億円の計画)  
  3. 通学路や道路・歩道の危険箇所の対策について。
    (1)南青葉台の信号機設置の要望、三日市1号線改良に伴う歩行者の安全対策、大矢船橋から加賀田交番の間の歩道のガードなど、保護者や地元からの要望のあるところや必要な箇所の対策をすすめよ。 
    (2)国道371号線新町橋交差点付近の歩道設置に関して、約束箇所は府へ早急に具体的な工程表を出させよ。

 たけとみ唱子 議員  6月13日(水) 11時頃〜

  1. 上田町グリーンマンションの通学路の安全確保を。
    (1)緊急対策として、危険な喜多町踏切にガードマンの設置を。
    (2)河川管理用通路の工事のめどと、完成後は地元との話合いで誰もが安心して通れる道に。
  2. 市民の健康といのちを守るのは市の責任。乳がん検診促進の対策を。
    (1)大阪南医療センターの検診回数を増やせ。
    (2)対象年齢を30歳代に引き下げよ。



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