2011年12月議会

2012/1/11
 河内長野市12月市議会が11月30日から12月22日までの日程で開かれました。
日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。


公立保育所存続・子育て支援の充実求める請願
   1万3千筆の願い 日本共産党以外の議員が否決

 市がわずか2園しかない公立保育所の1園民営化を押しすすめる中、12月議会に保護者の方々が取り組まれてきた「公立保育所存続・子育て予算の拡充を求める請願」が1万3710筆の署名を添え提出されました。

 公立保育所は子どもと市の「かけはし」

 日本共産党は、この請願の紹介議員になり「公立保育所は市が直接保育現場を持ち、得られるノウハウを市内のすべての子どもに施策として還元するための施設。子育て支援策を充実すべき時に、現場からこれ以上遠のいてはならない」との立場で取り組みました。
 しかし日本共産党以外の議員は、この請願に反対の立場で討論を行い、公立保育所の存在意義よりも、むしろ請願の文面や運動に問題があるような内容に終始、中には2園とも民営化の意見まで出され、反対多数で請願は否決されました。
 日本共産党は今後も「市民に寄り添う市政」を貫き頑張ります。


65歳以上介護保険料 大幅値上げ

河内長野市は 4100円 → 5200円以上に(基準月額)

 大阪社会保障推進協議会が入手した大阪府の資料によると、10月の時点で来年度の保険料が軒並み上がることがわかりました。河内長野市では11月末第五期高齢者福祉計画・介護保険事業計画素案が出され(現在パブリックコメント中12月5日〜1月6日)それによると基準月額が現在の4100円から5200円台に大幅アップすることがわかりました。
 日本共産党は一般質問でもこの問題を取り上げました。

 待機者が減らない特別養護老人ホームの整備は第五期では地域密着型(29床)が1ヶ所増設の計画です。しかし高齢化や施設の増設などサービスの充実が保険料のアップに跳ね返るシステムそのものに大きな矛盾があります。給付費の増加を市民負担に転嫁するのはもう限界です。国の補助金を増額すべきです。


土砂埋立規制条例改正 全会一致で可決成立

  今議会に土砂埋立規制条例の改正案が提出されました。この条例は、平成10年に12万市民の飲み水を守れの「日野谷埋立反対」の住民運動の力で作られ、緑ヶ丘に隣接する「残土の山」の住民運動の力で平成20年に強化改正されました。今度の改正は、宅地造成を装って大量の建設残土を持ち込む例も規制できるよう強化改正するもの。
 環境を守る住民運動の結晶である条例の強化改正が全会一致で成立しました。

市役所の電気代の節減はできる ・・・ かどの雄一議員が質問

PPSの参入を検討せよ

<質問>

 市役所の電気代節減のため、電気代の安い特定規模電気事業者(PPS ※注)も入札に参加させよ。PPSと契約している立川市では、電気代が東電と契約時より約30%節減できている。

<市の答弁>
 関電と平成23年4月に3カ年の長期継続契約を結び、基本料金の割引特約を受けた。PPSの入札参加は次期の契約更新時までに検討する。


※注 <PPSとは> 関電や東電など電力10社以外の新規の電気事業者。自らの火力発電所で発電したり、工場の余剰電力を買った電気を売るなど原子力以外のエネルギーで発電した電気を供給販売する会社。全国で40数社あります。

送電線の二重ルート化を

<質問>

 震災など大災害時、市役所の電気確保のため、現在1ルートの送電線を二重ルート化せよ。

<市の答弁>
 大災害時に、2カ所のルートからの高圧受電設備導入は有効です。しかし、導入に対する諸費用や基本料金の増加などが必要で、これらを検討し判断する。


大池噴水への電力は

<質問>
 市役所駐車場横にある大池の噴水への電気利用は、1構内1需要場所となっている関電電気供給約款違反ではないか。

<市の答弁>
 市庁舎管理の一環として、市庁舎来客駐車場内の電気盤から引き込みを行っている。需要供給条件にも反しない旨の確認をしている。

災害に強い街づくりを ・・・ にわ実議員が質問

防災無線は新機種に取替実現

<質問>

 当市の防災無線は、親局機2台、子局は129台あるが、今年1月親機1台(南消防署)が壊れて使えない状態です。新年度予算で直ちに取り替るべきでは。

<市の答弁>
 新年度からデジタル・双方向また小学校などの避難場所にも屋外拡声子局を増やします。またカメラも検討し、取り替えます。緊急地震速報と連携できるよう自動起動機も整備します。
 
防災無線親局機
 
防災無線子局機


太陽光・太陽熱利用の補助金制度をつくれ

<質問>

 原発に頼らず自然エネルギー活用へ、当市も政策を転換せよ。個人住宅への太陽光や太陽熱の利用設置補助金制度をつくれ。また工事は、市内業者優先にせよ。

<市の答弁>
 今のところ補助金制度創設する予定はない。

橋梁の補強など防災対策を進めよ ・・・ 宮本さとし議員が質問

<質問>
 橋梁の落橋防止などの補強対策はどこまで進んだか。優先度をきめ着実に計画をすすめよ 。

<市の答弁>
 本市市道の橋梁は113橋 そのうち落橋防止など整備済みは14橋。今年度中に61橋の点検と修繕計画を策定し24年度中に残りを行う。25年度には計画を公表したい。

宮本議員は、事業そのものの優先度が高いはず、計画的に且つ早急にすすめよと訴えました。
 
団地間を結ぶ橋梁の下には大きな水道管
落橋すればひとたまりもありません
写真は、かいと大橋

放射能汚染の不安解消を ・・・ にわ実議員が質問

学校給食の食材は大丈夫か

<質問>

 学校給食の食材は安全と言えるか、またその情報公開は。

<市の答弁>
 国の暫定基準値だけでなく納入業者、市職員も点検を厳しくし、野菜くだものは複数回洗浄し万全の体制。情報は、「食育だより」で公表している。


放射線教育を充実せよ

<質問>

 風評被害の原因は、「放射能についての無知からくるもの」小中学校での放射線教育は。教材として線量計を購入せよ。

<市の答弁>
 正しい知識を持ち冷静な判断と行動には不可欠。発達段階に応じて来年度より実施します。線量計は考えていません。


放射性物質を含むガレキ焼却は住民合意で

<質問>

 府内の焼却場での処分は、府や南河内環境組合が合意しても地元地域住民の合意が必要では。

<市の答弁>
 府の審議会は12月14日で6回目です。基本は可能なかぎりです。環境組合とも協議します。

介護保険料の抑制と特養ホームの増設を ・・・ 宮本さとし議員が質問

<質問>
 介護保険料基準月額4100円から5200円以上になる見込み。保険料を抑制するため国庫負担増を強く求めよ。市としても一般財源を投入し抑制すべきでないか。特別養護老人ホームの増設見込みは。

<市の答弁>
 本市は府内でも高い高齢化率。平成26年には29%になる見込み。介護認定者数や利用者を推計すると市の準備基金や府の財政安定化基金を補填しても5200円以上になる。なお制度上一般会計で補填できない。しかし国府には保険料抑制のため強く要望していく。特養は地域密着型で1施設の整備を見込んでいる。

宮本議員は、特別養護老人ホームの待機者が減らないなか、施設を増やしても、低所得者は利用料が高く満足に利用できない。しかし保険料だけはすべての人に跳ね返る。保険料抑制のため一般会計からは補填しない。こんな矛盾だらけの制度自体大きな問題だ。国に負担増を求めるだけでなく市としても負担軽減に努めよと迫りました。

高齢者が元気で暮らせる街づくりを ・・・ 宮本さとし議員が質問

<質問>
 「長寿ふれあい基金」を活用し「孤独死0へのまちづくり」へ安否確認事業や、高齢者が元気で暮らせる支援などの具体化を。

<市の答弁>
 基金を活用し高齢者の健康づくりのための事業を展開したい。

道路・公園など維持補修予算の増額を ・・・ だばなか大介議員が質問

<質問>
 大型住宅団地開発から約40年。都市基盤は更新の時期を迎えている。将来を見通した計画で、必要な予算を計上すべき。
 市道総延長400qに対し年間の補修は4.6q。これでは再舗装に100年かかる。公園は250ヶ所に対し維持補修予算は400万円、一ヶ所あたりは1万6千円。予算が足りていると思うのか。

<市の答弁>
 十分でないと認識している。


<質問>
 計画の見通しは。

<市の答弁>
 26年度までにと考えているが、計画が出来たところから順次予算をつけていきたい。

<質問>
 荘園町中央公園の排水の抜本的な改善を。

<市の答弁>
 住民の皆様には大変ご迷惑をおかけしている。改善しなければならないと認識している。しかし予算が限られている。
 
雨が降ると土が流出する荘園町中央公園

子育てしやすい街づくりを ・・・ だばなか大介議員が質問

<質問>
 子どもの医療費を中学校卒業まで無料に。

<市の答弁>
 助成対象年齢の拡充に向け努力する。


<質問>
 妊婦健診助成の増額を。

<市の答弁>
 国の補助制度を見ながら、充実に努めていく。

「中学校選択給食」
 全員食べることを目指すべき
 ・・・ たけとみ唱子議員が質問

<質問>
 給食の日ごとの利用率の分析は。

<市の答弁>
 利用率は11月30.3%、12月41.2%と増加。1ヶ月間全く利用のない生徒は69.7%と本市中学生の昼食は家庭弁当が基本となっている。

たけとみ議員は、始めて一ヶ月しか経ってない中で、家庭弁当が基本という結論は早すぎ。利用率は上がる可能性もある。日ごとの分析を行い長い目で見るべきと訴えました。
 
11月から始まった
選択給食(弁当) 東中学校

先生を大切にすることは
  子ども達を大切にすること
 ・・・ たけとみ唱子議員が質問

<質問>
 市教育委員会が6月分の教職員時間外勤務調査と公表を行ったのは画期的。引き続き勤務実態把握と、早急な対策を。

これに対し市は、教職員が時間外勤務で授業準備等行い月平均50時間超の実態を認め、「今後調査の経年比較と実態把握、業務内容の見直し、各学校長に教職員の健康の保持・増進に努めるよう指導していく」と答弁。

たけとみ議員は、中には80時間超の実態もあり明らかに労働基準法違反と指摘。さらに「教職員の勤務時間管理、時間外勤務、安全配慮義務の責任の所在は」と追求。

市は、「管理職と教育委員会」と認めました。

たけとみ議員は、調査での実態から、教職員が働き続けられるためにも、せめて各学校に横になれる休憩室の設置を求めました。

市は、「現時点では限られた学校施設を有効活用することで対応していきたい」と答弁。

たけとみ議員は、現場の先生達の切実な声を聞き、ぜひ休憩室の設置をと再度求めました。

「大阪維新の会」の教育基本条例について ・・・ たけとみ唱子議員が質問

<質問>
 「大阪維新の会」の提案している教育基本条例について市の考え方を聞く。

<市の答弁>
 教育委員会は独立した執行機関として教育行政を担当し首長への権限の集中を防ぎ中立的・専門的な行政運営を行っている。中でも学力テスト学校別結果公開は、過度の競争や学校間の序列化を招く懸念がある。もし一部学校の平均点が悪ければそこの児童生徒に無用の劣等感を抱かせ学校教育全般のあり方のみが批判の対象になるのではと危惧している。

ディオ河内長野出店による
 周辺商店に与える影響と交通対策は
 ・・・ かどの雄一議員が質問

周辺商店への影響は

<質問>

 千代田駅西側元ボウリング場跡地への大型小売店ディオ河内長野出店が、周辺商店に与える影響をどうみるか。

<市の答弁>
 周辺商店へ少なからず影響を与えると考えられるが、市民のには買物の利便性の向上という側面もあり共存共栄を期待する。


駐車場問題

<質問>

 駐車場収容台数57台は少ないし、左折入出庫対応により国道310号南方面からの車案内経路は、いったん外環状線に出るなど約4km大回りで机上の論理です。これで交通対策は万全か。

<市の答弁>
 この規模での必要駐車場台数45台を上回る57台を確保している。
 来店経路は河内長野警察署からの指導により決めたもので、交通整理員の常時配置などで誘導を徹底される。しかし、交通渋滞の悪化等が懸念されるので、実状に則した対策が図られるよう関係機関と連携していく。


来客自動車を駐車場に案内する経路


あかしあ台・桐ヶ丘方面にバスを ・・・ だばなか大介議員が質問

<質問>
 近大方面に向かう南海バスを何便か回せないか。

<市の答弁>
 現状では難しいと聞いている。


<質問>
 バスや乗り合いタクシーなど公共交通の配置を。

<市の答弁>
 地域協働の中で検討する。地域住民が中心となった熱意を持った推進体制づくりが必要。


だばなか議員は、熱意がないからダメではなく、推進体制が出来るよう援助をと訴えました。


日本共産党 個人質問

 宮本 さとし 議員  12月12日(月) 1時頃〜

  1. 五期目を迎える介護保険と高齢者保健福祉計画について。
    (1)現在、基準額月額4100円が5200〜5300円に増額されようとしている保険料の抑制を。
    (2)「サービス付高齢者住宅」の建設が誘導されているが、特養ホームの増設がおさえられているのはなぜか。
      今後の増設見込みは。
    (3)「長寿ふれあい基金」を活用し高齢者支援をすすめよ。
  2. 橋梁の落橋防止などの補強対策は計画的に促進せよ。
  3. 市営斎場の建て替えは火葬ゾーン以外は必要最小限にとどめ総事業費の削減に努めよ。

 たけとみ唱子 議員  12月12日(月) 2時頃〜

  1. 11月から始まっている中学校選択給食について。
    (1)生徒や保護者の意見や要望は聞いているか。
    (2)給食の日ごとの利用率をどう分析しているのか。
    (3)今後全員が給食を食べることを目指すべきと考えるがどうか。
  2. 教職員の時間外業務調査ついて。今後も集計と結果の公表を行い、実態把握と改善の対策を。また、健康に働き続けられるために全小中学校に休憩室を設置せよ。
  3. 「教育基本条例案」についての考えを聞く。

 にわ 実 議員  12月13日(火) 10時半頃〜

  1. 食品による内部被曝(放射能汚染)問題と瓦礫焼却処分、風評被害について。
    (1)学校給食の食材は使用・公表しているか。
    (2)瓦礫焼却処分は安全安心を第一に。
    (3)放射能汚染の風評被害をなくす為の教育は。
  2. 災害に強い河内長野市に、原発に頼らないエネルギー政策を。
    (1)市防災行政無線設備を早期に更新せよ。
    (2)太陽光発電設備や太陽熱利用設備にも市内業者優先の補助金制度を。

 だばなか 大介 議員  12月13日(火) 11時頃〜

  1. あかしあ台・桐ヶ丘地域にバスを。
  2. 道路、上下水道、公園、施設などの維持補修に十分な予算を。
  3. 荘園町中央公園の排水の改善を。
  4. 子ども医療費中学校まで無料に。
  5. 妊婦健診助成の増額を。
  6. 保護者の声を無視した強引な公立保育所つぶしはやめるべき。

 かどの 雄一 議員  12月13日(火) 1時頃〜

  1. 市役所の電気代を節減するため特定規模電気事業者(PPS)も入札に参加させよ。また非常時の電気を確保するために送電線の二重ルート化を要請せよ。
  2. 市役所駐車場隣接の大池に市が設置している曝気噴水の電気利用は、関西電力株式会社電気供給約款に違反するのではないか。
  3. 千代田駅西側の元ボウリング場跡地の大型小売店ディオ河内長野店(仮称)の出店問題については周辺商店・交通に与える影響は大きいのではないか。

どなたもお気軽に傍聴へ

 本会議の傍聴入り口は、市役所来庁者駐車場側入口を入ってすぐ右側です。
 委員会は、議会事務局でお尋ね下さい。
 予定時間は多少前後することがありますのでご了承ください。




もどる