市議会報告 合併問題特集号 NO.7

2009/04/15


それでも突き進むのか
  住民無視の合併 ボロが次々に
 これまで河内長野市は千早赤阪村との合併に際して、3つの前提条件(下記)を示し、「市民に1円の負担もかけない。府がすべて支援してくれる約束をした」と説明していました。

 府と約束したはずの 3つの前提条件
  全て府が負担
1、市民に1円の負担もさせない
2、村とのアクセス整備(道路・バス)
3、市域の活性化(堺市への道路)
 ≪この条件は崩れました≫

 しかし昨年末、府知事が第5回合併協議会に出席し「府もお金がない。20億円以内におさめよ。市も我慢せよ」と発言しました。これまで市が説明してきたことがこの発言で崩れ、いま合併問題は大きな曲がり角をむかえています。

市は新たな詭弁

 2月20日、議員全員協議会が開かれ、日本共産党は「これまでと話が全然違うではないか」と追及しました。それに対し市は、矛盾した話を繰り返し、「言葉は同じでございますが、意味が違いまして…」など理解不能な答弁に陥りました。これは「市民に1円の負担もかけない」としてきたことに、何の根拠もなかったことを自ら露呈したものです。
 3月議会では「入り口の条件と出口の条件」などという新たな詭弁も使い始めています。
 市長は6月をめどに、合併を判断するとしていますが、これまで市民と約束してきた3つの条件は既に崩れています。日本共産党は今すぐ合併中止の判断をするべきだと主張しています。

噴出する矛盾に 市は答弁不能
1、市民に1円の負担もさせない ??

 現在、府は20億円の支援をするとしていますが、一度に20億円ではありません。年2億円を10年間というものです。府が財政再建団体に陥るとの報道もあり、10年間、支援があるのか保証もありません。平成の大合併をした市町村で、県が当初の約束を守らず、結局市町村の負担になるケースが全国で続出しています。
 日本共産党が「担保はあるのか」と質問しても、市は答弁が出来ない状況です。

2、村とのアクセス整備(道路・バス) ??

 市は「村とのアクセス整備は先の20億円とは別物」と説明していましたが、知事は「バスは20億円の中で」と発言し、全く見通しがもてなくなりました。まさに約束違反です。

3、市域の活性化(堺市への道路) ??

 3つめの堺への道路については唯一市がメリットとしている条件です。知事は「堺市は政令市なので、府が指示できる立場ではない。いずれにしても道路は明日あさっての話しではない」と不透明な発言をしています。 いまだ堺市と話し合いの場は持たれていません。予算委員会で市は各会派の質問に窮して「現在、府と勉強会を開いています」とあまりにもお粗末な答弁しか出来ない状況。
 このような状況下で、6月までに数百億円もかかるような道路計画が堺市の同意を得て本当に出来るのかは、極めて疑問です。

市民の声を聞け ・・・ 日本共産党
 この合併で大きな問題は、市民の意見は聞こうともせず、大丈夫、大丈夫と言って進められている事です。
 市は6月に判断し、僅か2ヶ月で住民説明とパブリックコメントを行い、9月議会には議会議決を得るとしています。(合併新法の期限2010年3月に間に合わすため逆算したスケジュール)これでは市民の意見を聞き修正する時間はありません。報告を行うだけで精一杯です。
 このような事態に陥っているのは、当初から市民の意見を聞こうとしなかったからです。色んな矛盾が今になって噴出し、合併協議がなかなか前に進まない。なにより今回の合併は決して、市民の願いから出発したものではないことが、矛盾を深刻化させています。
 日本共産党は、住民を無視した合併には反対です。
 今後もみなさんのご意見を日本共産党にお寄せ下さい。


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