市議会報告 合併問題特集号 NO.1


ご存じですか 大阪府と密室協議!

住民無視の合併は許されない!

市民に知らせぬまま
12月議会に合併協議会設置の動き


 これまで市は議会での質問に対し「まだ正式な申し入れもなく、協議も行っていない」の一点張りでした。当然、市民にも何も知らされていません。しかし、10月4日、大阪府と千早赤阪村が河内長野市を訪れ、その後17日、市は議員に対し突然「合併協議会設置をすすめる」と説明しました。新聞報道でも「市と府の協議は最終段階」(9月20日付読売)とあるように、表向きは「まだ何もない」と言いながら水面下で合併がすすめられていたことは明かです。

市 すでに合併対策室を設置
先に市民に知らせよ


 合併問題について、新聞報道はたくさんされていますが、市は市民の意見や疑問に答えるどころか、市民に対し何の報告も説明も行っていません。市民からは「なぜ富田林ではないのか」「河内長野市はお金がないといっているのに、倒産寸前の村と合併して大丈夫か」など、たくさんの疑問が出されています。
 市は市民に何も知らせず、いきなり11月はじめ、合併対策室を設置しました。合併という大きな問題を民意を聞かないまま、市の独断で勝手にすすめることは許されません。

合併協議会で合併の是非を問う?

 市は「合併協議会を立ち上げてから是非を問う」と言っています。しかし、これまで合併協議会で合併がダメになった例は、対等合併で新市の名前や新市役所の場所でもめたケースがほとんどです。今回の合併は吸収合併のためそのような対立はありません。
 合併協議会が始まれば、合併に向けての手続きが進められることになります。

市長の任期はあとわずか

 12月に合併協議会が始まれば来年7月の市長選挙までに合併が決まる可能性があります。これまで議会で何も決まっていないとしながら、12月議会に合併協議会設置を提案する、まさに住民無視の市政です。しかも、市長の任期はあとわずかです。「後は野となれ山となれ」では政治家としてあまりにも無責任です。
 まず、市民に対し判断材料を示し、民意を問うべきです。



お金がないと言いながら倒産宣言した村と合併?

 河内長野市はことあるごとに「お金がない」と言って市民のくらしを削ってきています。いっぽう、千早赤阪村は平成22年度末には財政再建団体に転落すると発表しています。
 市民の皆さんからは「これだけお金がないと言っておきながら、倒産寸前の村と合併するとはどういう事か」「合併すれば使わなくてもすむお金がかかる」「消防・ゴミ・屎尿はどうするのか。看板の掛け替え、コンピューターの入れ替え、行政の守備範囲、上下水道や道路などの管理はどうするのか」など、不安の声がたくさん出されています。

市議会全会派が疑問視

 市は10月17日、議員に「合併協議外設置をすすめる」と説明しましたが、その中でも市議会全会派から、大阪府からの支援の具体的な内容について質問が集中しました。

市民負担は明か

 しかし、市からは具体的な金額など一切示されず「府の熱意を感じた」や「府を信用して」などの答弁に終始しました。議員からは「負担額の試算がない」「口約束のカラ手形」「判断には情報不足」との指摘が共通して出されました。
 今のままでは、河内長野市民に負担をかけない保証はどこにもありません。

府のいいなり  <仕組まれた合併劇>
大混乱に陥った村議会

 テレビや新聞でも大きく報道されたように、6月の千早赤阪村議会は合併推進決議を巡り。賛成5人・反対5人の真二つに割れ、賛成派の議長が突然議長を辞任し大混乱に陥りました。
 村議会では「推進決議は大阪府が一つのセレモニーとして一枚岩をしてせよと、村長が言っていた」「府は決議の取り下げは許さないと言った」「6月議会最終日で決するべし」「決議がダメなら府は何もかもから手を引く」などの発言が飛び交いました。これは大阪府が「合併推進決議」を強要し、村議会がねじ曲げられた結果です。
 このように今回の合併が住民の願いで進んでいないことは明かです。
圧力で合併すすめる

 府の合併推進審議会の答申では、過去大阪で合併が思うように進まなかった要因は、住民意識に問題があったとし、今後は府が合併協議会設置の「勧告」を行ってでもすすめるとしています。これは、住民の意見を聞いていては合併は進まない、国と府の圧力で強引にすすめることと、あからさまにうたっています。

千早赤阪村を助けるどころか村つぶしの合併

 17日に開かれた市の議員全員協議会で「合併に際し府がお金をそのまま村に渡せば、村は楽々でやっていけるではないか」との質問に、市は「「それでは意味がない。合併は究極の行革だ」と答え、合併は決して村を助けるものではなく、村をなくすことが本来の目的だと明らかになりました。
 すでに合併した浜松市などでは市内中心部に人口が集中し、郊外では過疎化が進んでいます。河内長野市も合併すれば、現在、村にある施設(学校、くすのきホール、スポーツ施設など)は一地域にふさわしい形で閉鎖すると明言しています。

次に無くなるのは河内長野市

 国は1万人未満の町村は無くすとしています。効率化のためとしていますが、国が市町村に出すお金を減らすことは住民サービスが遠のき、結局はくらしが削られることです。
 道州制という言葉も聞きます。府の答申で20〜30万人の都市が望ましいとしているように、いま進んでいる合併の道はいずれ河内長野がほかの市と合併するところまで進んでいきます。
 日本共産党は、弱肉強食の「構造改革」のなかで、政府自民・公明党と財界がすすめる、押しつけ・地方切り捨ての合併には反対です。

府の熱意感じた …… 市長談
市の態度急変 合併推進に


 河内長野市はこれまで、少なくとも合併には消極的な姿勢を示していました。しかし、府との密談後に態度が急変しました。新聞報道によると10月4日の時点では府の回答は不十分としていましたが、10月11日、河内長野から二人の副市長が府に行った後に態度が急変しています。市長は10月17日議会に対し急変した理由に「府の熱意を感じた」と言いましたが、実際市長は府と合ってもいないのに「熱意」を感じた事になります。
 どちらにせよ、合併という、街づくりにおいてきわめて重要な政治問題を「熱意」で舵を切るとは、住民を無視しているとしか言えず、決して許されるものではありません。

日本共産党 市長に緊急申し入れ

 日本共産党河内長野市会議員団は住民無視の合併推進について11月6日、市長に対し、次の3点の緊急申し入れを行いました。
 (申し入れの全文はこちら)別ウインドウで開きます。戻る場合は申し入れ書のウインドウを閉じてください。
  1. 市民に十分な説明をすることなくして合併協議会の設置は提案しないこと
  2. 合併協議会設置につながる合併対策室の設置は凍結すること
  3. 合併の意志は住民が決めることであり、市は客観的な情報をすべて市民に開示すること
 日本共産党は今後も「住民が主人公」の立場で、みなさんに情報を伝え、みなさんの声でこそ政治が動く社会を目指し全力でがんばります。


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