2006年6月議会

 河内長野市6月市議会が6月12日から29日までの日程で開かれました。

日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

下里町残土の山

 ダンプカー通行全面禁止を求める裁判提起の議案
  こんどは可決


中央が第1の山 右が日々大きくなる第2・第3の山

 下里町(天野小・西中の隣接地)残土の山への違法な土砂搬入が続き、子供の通学の安全と教育環境が著しく破壊されています。持ち込まれた土砂の量は2004年5月以降、大型ダンプカー1万4187台、7万8737立方m、高さは約50mにもなっています。
 河内長野市は違法な土砂搬入を全面停止させるために、昨年9月市議会にダンプカーの全面通行禁止を求める裁判提起の議案を提出しましたが、与党である自由市民8人、公明2人、その他1人が反対し否決されました。
 市会議員選挙後初の6月市議会で市は再度同じ議案を提出しました。今度は、選挙での日本共産党の主張が反映され、前回反対した公明、旧自由市民会派の一部が賛成に回り、賛成16人、反対3人で可決されました。
 日本共産党は、一日も早く違法な土砂搬入が停止され、教育環境と周辺住民の生活環境が守られるよう一貫してがんばっています。

 裁判と同時進行で刑事告発を ・・・ だばなか大介議員が質問

 日本共産党は裁判で残土の山の違法性をハッキリさせ「違法な土砂搬入」を完全に停止させることが大事だと考えていますが、子ども達の安全と教育環境を守るために一日も早くダンプカーを全面通行禁止させるために、裁判と同時進行で刑事告発を行うよう主張しています。

 これに対し市は、刑事告発の準備も進めると答えています。

<残土の山を解決する日本共産党の主張>

1、違法な土砂搬入は無条件でただちにストップする。
2、残土の山の安全対策を行い、サニータウンからの基本通学路を再開する。
3、その上で残土の山については関係者(業者と地権者)で協議し解決する。

 長年閉鎖されている
  サニータウンからの通学路を再開せよ
 ・・・ だばなか大介議員が質問

  業者が違法に積み上げた土砂が平成元年に崩落して以来、17年間も基本通学路が封鎖され、子どもたちは車の行き交う大変狭い道へ800mも遠回りして通学することを余儀なくされています。今の通学路はたった1mほどのグリーンベルトを一列になって歩かなければなりません。車が行き交うときにはフェンスに張り付き、時には溝にはまる子どももいると聞いています。まさに基本通学路の再開はサニータウン住民の悲願です。
 これまで市は再三にわたって「是正工事が終われば、安全確認し通学路を再開する」と答弁されています。
 今後、通学路再開に向けて教育委員会が責任を持って安全確認するよう質問しました。

<市教委の答弁>
 暫定的是正措置が終わったことを受け安全確認の分析をはじめ慎重に判断したい。

住民税8倍に怒り!
 「小泉改革」が市民のくらしを直撃
 ・・・ かどの雄一議員が質問

 市・府民税の納付通知書が届いた6月初めから「計算違いでは」と言う問い合わせや苦情が殺到し税務課窓口が大混雑しました。自民・公明の「小泉改革」が、市民のくらしを直撃したものです。その影響額(市民負担増)はいくらか。電話の方も含め、それぞれ何人おられ、どんな声があったのか。

<市の答弁>
 昨年にくらべ市民税4億4700万円、府民税2億630万円合わせて6億5330万円の負担が増える。6月2日から8日までの間で、窓口対応が460名、電話対応が500名でした。税額が昨年にくらべ大幅に増え、「計算違いではないか」との問い合わせ、苦情、怒りが多く寄せられた。

スポーツ施設の使用料値上げなど
 「集中改革プラン」の中止を
 ・・・ かどの雄一議員が質問

 今回の住民税大増税など市民は悲鳴をあげています。こんな時こそ、市民いじめの「集中改革プラン」の実行を中止し、スポーツ施設の使用料を元にもどし、市民のくらしを守るのが自治体本来の役割ではないか。

<市の答弁>
 市職員など人件費の抑制や事務経費・委託料をまず見直し、その後市民サービスの見直し、手数料と使用料の改定に取り組んできた。財政効果(市民などへの影響額)は平成17年度から5年間で91億5300万円を見込んでいる。

少子化対策を!
 当市の出生率は1.04
 全国は1.29(平成16年度)

 妊婦検診の補助を近隣市と同様に2回に! 
 ・・・ だばなか大介議員が質問

 小泉内閣が行ったアンケートでも「少子化に歯止めをかけるには、どのような政策が必要だと思いますか」という問いに「子育てに対する経済的支援を充実する」が70.1%とトップになっています。
 だばなか議員は、少子化対策の一環として、770万円あればできる妊婦検診の補助を、近隣市と同じく2回にせよと質問しました。

 これに対し市は、今後検討していくと答えました。

 医療費無料化を小学校卒業まで延長せよ!  ・・・ にわ実議員が質問

 にわ議員は、先の市議選での公約でもある乳幼児医療費無料化を小学校卒業するまで引き上げる事を実施せよと質問しました。2004年の出生率は、国1.29、府1.20、市1.04であり、富田林市では1.20です。なぜ当市が低いのか原因を掴んでいるか。国際的な意識調査でも「子どもをもっとほしい」は日本が最低。「増やしたくない」理由のトップは「お金がかかりすぎる」と答えています。つまり乳幼児医療費無料化などの公的補助制度を充実させれば、出生率を上げられると質問しました。

<市の答弁>
 出生率低下の原因はハッキリしないが、財政難の為、乳幼児医療費無料化を小学校卒業するまで引き上げる事はできない。

 にわ議員は、最近の当市の人口は減り続けている。ムダな道路にお金を使っている場合ではない。人間がいなくなって道路が出来てもだれが利用するのか。もっと真剣に検討せよ要望しました。

教育基本法改定は国民的討議を尽くせ
   市長の考えを聞く
 ・・・ 南あきら議員が質問

 教育基本法はあの悲惨な戦争の反省の上に出来たものである。今、必要なことは十分に国民的討論と国会での審議を尽くすことと思う。教育基本法第 条で「教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を持って行われるものである」とうたい「教育行政は個人の自覚のもとに教育の目的を遂行することに必要な諸条件に整備確立を目標として行われる」としている。この教育行政の立場に市長はどう思うのか。

<市の答弁>
 教育基本法の改定が迫っている。平成18年3月中央教育審議会から基本法改定が出てきた。教育は不当な権力に屈してはならないことが大切。「改定」には性急な結論を求めるべきではない。議論を深めることが大切。

行き届いた教育を!
  小学校3年生まで35人学級に
 ・・・ 南あきら議員が質問

 大阪府も平成19年度から府下の市町村全ての小学校1・2年生から35人学級にすると言っています。今も府下近隣市で市単独で35人学級を導入している。本市も3年生まで35人学級にせよ。

<市の答弁>
 現在、本市では1年生は35人学級、2年生は38人学級になっている。平成19年度は1・2年生とも35人学級になる。3年生以上については習熟度に応じてやる。少人数学級の教育効果はわかっている。そのために教員の増員を要望していく。

学童保育の土曜日の早期開設を ・・・ 吉田礼子議員が質問

 子育てしやすいまちづくりに大いに貢献することになる学童保育の土曜日の早期開設を。

<市の答弁>
 土曜日の開設は必要と考えている。審議会で時間延長など他の問題なども審議する。

 吉田礼子議員は、今後も審議会の公開を求めるとともに、保護者の意向が受け止められるようにみなさんと共にがんばります。

タンポポ学童に補助を ・・・ 宮本さとし議員が質問

 河内長野市民も利用している金剛コロニー内障害者学童保育「たんぽぽ学童」は指導員や保護者のみなさんの献身的な努力で運営維持されている。河内長野市としても補助金を出して応えるべきでは。

<市の答弁>
 運営維持のため指導員や保護者のみなさんが大変なご苦労されていることは聞いている。しかし広域的な活動であり関係市とも調整をとってきたが厳しい状況。

 宮本市議は再度質問にたち、『時間外となっても保護者のみなさんの生の声を直接聞く機会を持て』との訴えに、その要望には答えたいと回答を得ました。

市独自の軽減策で障害者施策の充実を ・・・ 吉田礼子議員が質問

障害者自立支援法の下で市独自の施策の充実や軽減策を早急にせよ。また、10月から始まる地域支援事業については、今まで通りの応能負担にせよ。

 それに対し市は、市独自の軽減策は何ら提案せず、また、地域支援事業の応能負担についても確約できませんでしたが、市町村障害者福祉計画の取り組みについての回答の中で、障害者や団体などの意見を聞く場を十分にとることは確認されましたので、今後市独自の軽減策や地域支援事業についての思いを大いに市に要望するために、みなさんとともにがんばります。

日野谷埋立申請は 11月30日の期限!
   慎重審査は良いが不許可処分へ
 ・・・ にわ実議員が質問

 にわ議員は、日野谷の特定事業申請は、昨年8月に業者に補正事項を求めてからすでに10ヶ月。回答期限を設け、まともな回答がなければ不許可処分にすべきと質問しました。

<市の答弁>
 今年11月30日を期限とし、その後処分を決める。

2008年まで耐震化工事かかる!?
 避難所41ヶ所中
 小・中学校の体育館が未完了
 ・・・ にわ実議員が質問

 にわ議員は、東南海地震の発生率は、2030年までの確立が50%あると言われている当市の避難所の耐震化率は100%かと質問しました。

<市の答弁>
 幼稚園、小学校、中学校以外の建物は完了している。学校関係(特に体育館)は2008年秋までに完了する。

 にわ議員は、避難所は耐震化完了していて当たり前、耐震化未施行の建物には避難せないように要望しました。

地域を結ぶミニバスの実現を ・・・ 宮本さとし議員が質問

 公共交通ネットワークの確立はいよいよ求められている。庁内の研究はどこまで進んでいるのか。

<市の答弁>
 都市建設、保健福祉、企画総務で他市における輸送サービスなど先進的な事例の調査を行い当市への導入効果など検討している。さらに専門的な見地から事業手法や導入効果など調査研究を委託し、すすめていきたい。

 宮本市議は市民の声を十分に生かせる機会をつくり、早く実現に向けすすめるよう重ねて求めました。

市民に好評な藤井寺市の巡回バス

千代田地域の福祉センター
 建設予定地は灰原池で協議中
 ・・・ かどの雄一議員が質問

 (仮称)市北部地域福祉センターの設置場所はどこか。建設時期は。

<市の答弁>
 今、灰原池を予定地として関係者と協議中です。
 平成18年度中に基本計画作成、平成19年度に用地の現況測量、実施設計、平成20年度以降に造成工事、センター建設に着手できると考えています。

千代田駅踏切の改善のため
 南海電鉄との協議を約束
 ・・・ かどの雄一議員が質問

 千代田駅踏切の南東部の遮断機防護用鉄柵を改善し、南側歩道部分が通行しやすいようにせよ。

<市の答弁>
 この鉄柵の設置位置を変更することにより、歩行者がより通行しやすくなると思われる。そのため南海電鉄と協議する。

三日市町駅東側から
 日東町をまわるバス路線の新設を
 ・・・ 南あきら議員が質問

 今、地域では高齢化によってフォレスト三日市へ買い物に行くにも荷物を持って歩けない人から、バス路線の新設が望まれている。三日市町駅前再開発事業により駅東側にバスターミナルができる来年3月にあわせ、日東町から清見台廻りや、金剛山方面などへのバス路線の新設をはかれ。

<市の答弁>
 三日市町駅東側のバスロータリーのバスレーンの計画は青葉台方面と清見台廻りの路線の2つしかなく、金剛山方面は作るスペースがないため難しい。日東町から三日市町駅へのバス路線は考えていく。費用対効果のこともあり今後検討していきたい。

「フォレスト三日市」内プール
 障害者の人たちの
  更衣室を男女別々にせよ
 ・・・ 南あきら議員が質問

健康支援センターで車椅子利用の障害者の人たちが健康増進のためにプールを利用している。しかし、これらの人たちの更衣室が男女共用となっている。なぜ別々にしないのか。

<市の答弁>
 障害者の方の入会者は、男性22名、女性20名である。数名の方は更衣室を使っている。健康支援センター入会時、更衣室の説明をし、使用中は「フダ」をかけて知らせている。男女別々にはスペースもあり物理的に難しい。今後再度検討したい。

南花台など歩道の整備が確約される ・・・ 吉田礼子議員が質問

 子ども達や高齢者も元気に歩けるように、南花台や大矢船など痛みの激しい歩道については早期に整備せよ。

<市の答弁>
 全市的に歩道の整備の必要性はある。特に南花台5丁目については優先的に整備する。

三日市小学校区
 通学路の安全対策を
 ・・・ 宮本さとし議員が質問

 三日市小学校校区通学路にある小塩南花台線の横断は大変危険。信号をつけるなど安全対策を早急にたてよ。

<市の答弁>
 信号機の設置は所轄警察に要望をおこなっているが、坂の途中であることなどから現状の設置は非常に困難。今すぐにハード面での対策は難しいが道路管理等、担当部局とも連携をとるとともに安全指導を徹底していきたい。

 それを受け、宮本市議は『今すぐには難しいと言っても今初めて提起した問題ではない。仮設歩道の設置など具体化に向けてすぐに足を踏み出せ』と訴えました。

美加の台に交番を ・・・ 宮本さとし議員が質問

 美加の台地域への交番設置の要望が大きい。
 今、子どもサポート隊など様々な取り組みもはじまっている。そういった住民の力を後押しするためにも、交番の設置が必要では。

<市の答弁>
 交番の設置は必要と認識している。大阪府警からは、今年度三日市交番を三日市町駅前に移設して指揮交番としてパトカーも配置する予定のため新たな設置は難しい。しかし同地域の警察官によるパトロールの強化を要請するとともに交番設置についても引きつづき強く要望していきたい。

 宮本市議はそれを受け、美加の台にはまだ利用されていない市有地もあることから、交番への活用検討も含め設置への働きかけを府に強めるよう求めました。

老朽化した生活道路の改修を進めよ ・・・ だばなか大介議員が質問

 だばなか議員は、「開発から相当年経過した荘園町や日立住宅内などの老朽化した道路改修を進めよ」と質問。

 市は危険度の高いところ、傷みのひどいところから改修すると答えました。

小山田口交差点から
    小学校通学路を拡幅
 今年度中に土質調査
 ・・・ だばなか大介議員が質問

 だばなか議員は「小山田口交差点から小山田小学校間の通学路の改修を進めよ」と質問しました。

 市は今年度中に土質調査をすると回答しました。

みなさんとご一緒に要望実現

松ヶ丘東町の府道が改善される

 松ヶ丘東町(紳士服はるやま店横)の府道は、側溝のフタの一部が欠けていたりして、車いすで 滝谷病院へ行く時など危ないので何とかして欲しいという声がありました。
 かどの議員は大阪府富田林土木事務所に改善の申し入れをしていましたが、この度、きれいに改修されました。

教育基本法改悪反対
 市長・教育長に申し入れ 

 日本共産党市議団は6月1日、”どの子も大切に”と子供の学ぶ権利を保障した教育基本法の改悪に反対する申し入れを、市長と教育長に行いました。




「障害者自立支援法」の実施でも
  市が責任を持って配慮を
 市長・福祉事務所長に申し入れ 

 障害者自立支援法の実施後二カ月。すでに現場からは悲惨な声が聞こえてきています。身体・知的通所授産施設で働いている障害者は今まで利用料が無料だったのに、4月から1万〜3万円の利用料。施設利用料負担が工賃収入を上回り、働く意欲をなくし、施設へ行く気がしない。そんな相談をたくさんいただいています。
 これを受けて日本共産党市議団は6月13日、障害者自立支援法の円滑な施行に関する申し入れを市長と福祉事務所長に行いました。

 今議会に出された意見書(案)

今議会には、下記を含め6件の意見書(案)が出されました。

●教育基本法改訂に反対の意見書       (日本共産党市議団)
●「医療制度改革大綱」の撤回を求める意見書(日本共産党市議団)

  意見書とは...

 広く市町村の公益に係わる事柄について、市町村の一機関としての議会の意志を国会または関係行政庁(例えば内閣総理大臣、県知事など)に伝える手段が「意見書」の提出です。(地方自治法99条)


日本共産党 個人質問

 かどの雄一議員

1、市民の暮らしを守る施策を。
  今年度、住民税が大幅値上げされ市民は悲鳴を上げている。その影響額はいくらか。
  市民いじめの「集中改革プラン」の実行中止、スポーツ施設の使用料を元にもどせ。
2、(仮称)河内長野市北部地域福祉センターの建設について。
  設置場所は決まったのか。早期建設を。
3、南海千代田駅踏切の南側歩道が通行しやすいように、南東部の鉄柵を改善せよ。

 南あきら議員

1、教育問題について
 (1)教育基本法について。
 (2)小学校低学年の35人学級の実現を。
2、三日市町駅から日東町を経由し金剛山へのバス路線を新設せよ。

 吉田礼子議員

1、障害者自立支援法の下で、市独自の軽減施策を。
 (1)障害者の負担軽減については、市独自の軽減策を。
 (2)月からはじまる地域支援事業については今までどおりの応能負担にせよ。
 (3)市町村障害福祉計画の取り組みについて。
2、南花台や大矢船などの歩道整備を早急に実施を。
3、学童保育の土曜日の開設を早急にせよ。

 にわ実議員

1、乳幼児医療費無料化、小学校卒業するまで延長へ。
  少子化を止める環境づくりのために、検討せよ。
2、日野谷埋立問題。事業者の申請は、期日を決め対処せよ。
3、東南海地震に備えて、避難所の耐震化率はどうか。

 宮本さとし議員

1、地域を結ぶミニバスなど生活交通充実への研究の進捗状況は。
2、子どもの通学路にもなっている小塩南花台線の歩行者の安全対策を。
3、河内長野市民も利用している富田林金剛コロニー敷地内で続けている障害児学童への補助を。 

 だばなか大介議員

1、下里残土の山について。
 (1)17年間封鎖されている緑ヶ丘からの基本通学路を、一日も早く再開せよ。
 (2)今議会で再度、裁判の議案が出されているが、同時に刑事告発も進めよ。
2、妊婦健診の補助を近隣市と同じく2回にせよ。
3、住宅開発から相当年が経過した住宅地内の老朽化した道路の再舗装を進めよ。





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