2003年9月議会

 河内長野市9月市議会が9月1日から19日までの日程で開かれました。

日本共産党議員団の質問と活動内容などをお知らせします。

10月から 乳幼児医療費 小学校入学前まで無料に

 いよいよ10月から、小学校入学前まで医療費の無料化が実施されました。
 これまでの請願や要望書提出など長年の住民運動が実り、一昨年、「平成16年から実施したい」との市の答弁がありました。しかし、「一日も早い実施を」と、みなさんのねばり強い運動で、乳幼児医療費無料化が前倒しで行われることになりました。
 府下の市では初めて所得制限等の条件なしで就学前まで実施されます。

滝畑温浴施設(約20億円)実施計画に着手

 採算取れるのか?日本共産党は慎重な検討を求める

 第二清掃工場(ゴミ焼却場)建設に際し、周辺地域の生活環境及び地域活性化など地域還元型の事業として位置づけられ、日帰り温浴施設が計画されています。
 すでに温泉掘削がされ、泉質は良質であるものの湧出量が当初の計画よりかなり少なく再検討をしていました。
 今回の計画は当初より施設規模も縮小し、ランニングコストを下げること、地元管理運営組合が独立採算でおこなうことなど確認されています。
 日本共産党は近年の社会情勢のなかリスクが大きいことから、集客力や採算性がとれるかどうか慎重に検討するよう求めています。

三日市町駅前開発 ビル建設工事請負契約

 談合・図面の流出はあったのか
  ・・・・ 疑惑払拭の答弁はなし

 三日市町駅前開発ビル建設の工事契約があり真柄・西武JV(共同企業体)が予定価格の99.1%の約34億円で落札しました。ところが8月18日の入札を目の前に新聞社などから談合情報があり、市は入札を一時保留し、業者を呼び調査をしましたが談合の証拠はなかったとして落札宣言しました。
 わが党の調査では同ビルの基本設計の入札では、昭和設計が予定価格約6千万に対し約490万円という安価で落札し、その後の実施設計では随意契約をしていること、さらにこの図面が事前に業界に流出したこともあきらかになりました。また、一般競争入札したにもかかわらず、わずか3JVしか入札に参加せず事前情報通り真柄・西武JVが落札したことから談合疑惑が問題になっています。

 日本共産党はこの疑惑を追及し、日弁連の「…まず公務員が、公金の無駄遣いになる、という談合の弊害を強く意識し、談合をなくす姿勢が必要」と入札改革の提言を紹介。河内長野市行政として談合を無くす努力がどこまでされているかが問題です。今回の入札は極めて談合の疑いが強く、その疑惑払拭に値する答弁がなかったとして白紙に戻すよう本契約案件には反対しました。

駅前開発ビル:地下1階・地上6階のべ床面積約19000u、キーテナントとしてサンプラザが入り、市役所支所・保健センターの一部・温水プールやフィットネスが計画されるなど市民の声も取り入れられ、平成17年春の完成予定で期待されています。

三日市町再開発の早期完成を  … 南あきら議員が質問

 平成17年4月オープンに向けて駅前再開発の工事が進められているが、街路事業の三日市青葉台線の進捗が厳しくなっていると聞くが、いつオープンできるのか。また、駅舎のバリアフリー化工事の完成時期もいつになるのか。

【市の答弁】
 駅前再開発ビルは平成17年3月には完成するが、駅前交通広場の整備は平成17年度で行う。駅舎のバリアフリー対策などの改修も広場の整備とあわせて行う。

青年に地元で働く場の拡大を
若い夫婦に家賃補助制度の導入を
  … 南あきら議員が質問

 現在の完全失業者の半分が34才以下の若者です。大学卒の就職率は55%にまで落ち込み417万人もの若者が「フリーター」と呼ばれる状態になっています。この現状をふまえ、青年が地元で働いてもらう環境作りが今こそ大切です。地元商店・地場産業の活性化のため、空き店舗活用で起業・商店の誘致などに行政がもっと力を入れよ。また、若い夫婦が地元で住み続けられるように家賃補助制度を取り入れ、人口減少に歯止めをかけよ。
【市の答弁】
 地元商店・地場産業として、地域産業補助金などの融資制度や商店会・空き店舗への補助金などがある。若い人の空き店舗を利用した起業には家賃・改装費などに支援している。若い夫婦の家賃補助制度は、大阪市が市内に定住してもらう施策としてやっているが、本市では他のことも考えて取り組んでいるので家賃補助は考えていない。

介護・福祉に自治体としての責任を  … 宮本さとし議員が質問

 特別養護老人ホームの新しい入所基準の中で待機者状況と今後の見通しを聞きました。また、痴呆対応型の施設、グループホームの整備に関しては市として指導性を出し、またグループホーム以外にも安価で気軽に利用できる施設や予防対策にも取り組むよう求めました。

【市の答弁】
  特別養護老人ホームの待機者は昨年4月223名(市内在住者)でしたが新しい基準になり86名となっている。10月にも待機者の状況については把握していきたい。
 グループホームの整備を希望する事業者に対しては、事前に充分な説明を実施するなど進捗状況の報告は受けている。通所型のグループホーム「痴呆専用通所介護」も市内に単独型で2カ所、併設型で1カ所できている。より充実につとめたい。

豊かな自然と文化財を活かした街づくりを  … だばなか光議員が質問

当市の歴史と文化を街づくりに活かせ

 当市には指定文化財が有形・無形あわせて162件あり、大阪市に次いで府下2番目に多い。高野街道や宿場町の名残を大切にし、歴史と文化財をもっと街づくりに活かせないか。

街の活性化のため観光と産業振興にもっとスポットを当てよ

 当市の年間総日帰り観光客数は関西サイクルスポーツセンター27万人、花の文化園13万人など77万人、宿泊客は年間2万8103人で、年間総観光消費額は約30億円と推計されているが、今後もっと観光と産業振興にスポットを当て、街の活性化を図れ。

商店会や農協などの協力を得て爪楊枝や農産物の販売所を

 商工会や農協などの協力も得て当市の特産品の販売所を駅前に設置して、もっと宣伝してはどうか。

【市の答弁】
 平成13年に市観光産業振興計画を策定した「観光と産業の融合による新たな河内長野魅力の創出」を目標に取り組んでいる。長野商店街の空き店舗を活用した特産品販売所の設置の準備を進めている。

歴史を活かした街づくりを  … 宮本さとし議員が質問

 宮本議員は9月7日におこなわれた三日市北遺跡発掘現地説明会を紹介しながら、これらの貴重な財産は目に見える形で再開発駅前ビルや駅構内の一画に残し、観光産業の一つとしても、総合的な観点で活用していくよう求めました。
 市は、「協議し活用をはかっていきたい」と答弁。
 日本共産党は市内に点在する貴重な財産は観光資源や地元産業などともかみ合わせながら産業の活性化に役立たせるよう力を入れていきます。

思いやりとぬくもりのある街づくりを  … 吉田礼子議員が質問

日曜日にも住民健診を

 自営業者の女性などが参加しやすいように、市民のさらなる健康保持のために予防施策として「日曜日の住民健診」を実施せよと質問しました。

 それに対し市は、日曜日にも実施している医療機関があるので、利用しやすいように広く市民にPRしていく。また、保健センターでの日曜日の住民健診の実施についても医師会と協議し検討したいと答えました。


市の文書を分かりやすくせよ

 国民健康保険料の納付の督促状など、難しい語句が多く市民に分かりにくくなっている。市民が市役所に気軽に相談や利用ができるように、市の連絡文書などはもっと分かりやすくせよと質問しました。

 それに対し市は、分かりやすくするよう努力すると答えました。
 また、児童扶養手当の現況届けは本人でなくても出来るようにせよと取り上げ、そのようにしたいと答弁がありました。


適切な街路樹の剪定 マニュアル化へ

 南花台のバス通りなどの街路樹が、昨年秋、無惨に剪定されたことなどから、吉田礼子議員は昨年12月議会で、木の性質・場所に対して適切な剪定になるよう管理マニュアルを作れと取り上げていましたが、今議会で実現することになりました。

旭ヶ丘隣接地 宅地造成工事

住民の命と安全な生活を守り
 福祉の増進の立場から不許可に!
  … にわ実議員が質問

  現在、旭ヶ丘住宅団地(約530世帯)の隣接地高台に、7千uの土砂を削り取り分譲住宅25戸の宅地造成計画が事前協議されています。住民の生命と安全な生活を守り福祉を向上させる自治体の本旨に照らせば、不許可にする対応をすべきでないかと聞きました。計画地付近は、過去3回土砂崩壊している所であり、第1種低層住居専用地域、また昨年建築協定を制定、大型車両にとっては袋小路などの住環境である。この住環境の中、計画が実施されると約1万台の大型ダンプ車両が工事期間に通行するのは受忍限度を超える。

【市の答弁】
  府には慎重に対応するよう要請、市は指導要綱に従い協議し地元の安全確保と業者の土地利用の妥協点が得られるよう指導に努めたい。

日野成田不動院跡地 土砂の不法投棄
 「棄て得」から「棄て損」へ
  … にわ実議員が質問

 自然環境を著しく破壊する土砂不法投棄、サイクルスポーツセンター前の日野成田山不動院跡地土砂崩落は、どのような処理になっているのか。すぐ撤去させよ。

【市の答弁】
  1年が経過しているが撤去工事はされていない。府土木事務所など通じて早く自ら撤去するよう要求していきたい。

学童保育の利用料
銀行での引き落とし・郵便局での納付の早期実現を約束
 4月1日からの開設も検討すると答弁 ・・・
 かどの雄一議員が質問

 学童保育が今年度から有料になりました。平日の昼間働いているから子供を学童保育に預けているにもかかわらず、利用料の納付方法は銀行の窓口へ行って支払うことしかできないようになっていました。仕事を休んで利用料を払いに行っているので何とかしてほしいと市民から多数相談がありました。

 9月市議会でかどの雄一議員は、学童保育の保護者負担金の納付は銀行などで自動引き落としなどが出来るようにするとともに、郵便局やコンビニなどでも納付出来るようにすること、また4月1日からの開始、土曜日も開設することなど学童保育の充実について質問しました。

 これに対して市教育委員会は、銀行などでの引き落としについては出来るだけ早く実現したい、郵便局での納付も出来るようにしていきたいと答えました。土曜日の開設は考えていない、4月1日からの開始は良く検討したいと答えました。

バス路線の充実を  … 宮本さとし議員が質問

 市が補助金を出している河内長野、神納行きバス路線は事業者任せにせず、バス停の増設など充実をはかり市民が利用しやすいよう求めました。

木戸東町方面のバス増便を  … かどの雄一議員が質問

  「木戸東町ではバスは平日は夕方4時が最終です」「土・日は2〜3時間に1本になり、ますます不便で車がないと生活できません」という切実な声があります。

 9月市議会で、かどの議員はこの声を取り上げ、市が南海バスに便数を増やすよう要望するとともに、モックルコミュニティバスのバス停を木戸東町まで延ばすよう訴えました。

 これに対し市当局は、南海バスには要請する。コミュニティバスについては今のままでやりたいと答えました。


日本共産党 代表質問
 南あきら議員

1、市政の重要課題について市長の見解を問う。
(1)小泉内閣の「構造改革」の大きな柱として「三位一体の改革」を進めようとしている。これは改革どころか行政サービスの後退、地方の切り捨てになると思うが市長の見解を聞く。
(2)街づくりについて
・災害に強い街づくりをすすめよ。
・巡回バス運行は国の補助を導入し要望の強い地域から拡大せよ。
・青年が働く場の拡大を。若い夫婦が定住できるように家賃補助を行え。
2、福祉・医療に対する市民の不満を改善せよ。
(1)高齢者高額医療費の払い戻しについて、市民が不利益になる今のやり方を改善するよう国に強く申し入れよ。
(2)市民いじめの悪政に改善を申し入れよ
・府の「小口生活資金融資」がどんどん借りにくくなっている。府に改善を申し入れよ。
・大阪府は8月 日、保健所河内長野支所を廃止して富田林保健所へ統合すると発表した。廃止に反対せよ。
3、小・中学校での少人数クラス編成を低学年から導入せよ。
4、滝畑温泉施設計画は慎重に検討せよ。
5、公共下水道について
(1)受益者負担金の取り扱いについて。
(2)開発業者所有の道路は業者の了解が得られず下水道工事が進まない地域がある。業者を指導せず開発を許可した行政の責任である。道路の買収も含めて早急に解決せよ。
6、三日市町駅前再開発について
(1)完成時期はいつか。
(2)駅舎のバリアフリー化はいつから工事着工されるのか。
(3)駅前から西片添町・南花台へ通じる市道の狭くて危険なカーブ部分を拡幅せよ。

日本共産党 個人質問

 にわ実議員

1、旭ヶ丘住宅団地の隣接地の分譲住宅宅地造成計画は、住民の生命と安全な生活を守る事に照らせば、不許可にすべきでないか。
2、日野成田山不動院跡地土砂崩落は、すぐに撤去させよ。
3、中高向バス停交差点の押しボタン信号機の設置はいつごろか。

 かどの雄一議員

1、学童保育の保護者負担金は銀行などで引き落としや、郵便局・コンビニなどでも納付出来るようにせよ。
  また、4月1日からの開始、土曜日も開設せよ。
2、南海バスに千代田線の便数を増やすよう要請するとともに、モックルコミュニティバスのバス停を増やし改善せよ。

 宮本さとし議員

1、特別養護老人ホームの入居基準が変わり待機者の状況も変化しているが実態はつかめているのか。
  また、安価で利用できる痴呆性老人の受け入れ施設作りをすすめよ。
2、神納行きバス路線の拡充を。
3、三日市北遺跡や高野街道周辺の歴史など、目に見えるかたちで残せ。

 だばなか光議員

1、豊かな自然と文化財をいかした街づくりを
(1)観光と産業振興にもっとスポットを当て、街の活性化を。
(2)商工会・農協などの協力を得て、爪楊枝や農産物など当市の名産品の販売所をつくれ。

 吉田礼子議員

1、思いやりと温もりのある市政を
(1)国民健康保険料の滞納への督促状の文章を分かり易くせよ。
   また、医療費の一部負担金免除制度の拡充を。
(2)児童扶養手当の現況届けは本人以外でも出せるようにせよ。
(3)生活保護受給者が制度を利用しやすいようにせよ。
2、住民健診を日曜日にも実施せよ。


9月議会日程表
1日 午後1時〜 本会議 全議員
10日 午前10時〜 本会議(代表質問)
11日 午前10時〜 本会議(個人質問) だばなか、かどの、吉田、にわ、宮本
12日 午前10時〜 福祉教育常任委員会 南、にわ
16日 午前10時〜 都市環境経済常任委員会 かどの、宮本
17日 午前10時〜 総務常任委員会 だばなか、吉田
19日 午後1時〜 本会議 全議員




「生活に不安」最悪の67%
 1958年調査開始以来過去最悪

 内閣府が 日発表した「国民生活に関する世論調査」でこんな結果がでました。その不安の中身では半数が「老後の生活設計」を挙げました。内閣府は「景気低迷が続く中、年金や健康保険の見直し論議が進み、老後に不安を感じている人が増えているのでは」と分析しています。

日本共産党
衆議院 15区・国政対策委員長
中野好博
 異常なアメリカへの従属。「大企業・財界の横暴を許さない改革」こそ必要です。
 日本共産党を大きくして頂いて希望がもてる社会の実現へみなさんの大きな力をおかし下さい。全力でがんばります。

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